宇都宮の餃子が有名な割に知られていない。また、ホワイト餃子が有名な割に知られていない。福岡の鉄なべ餃子が知らている割に・・・。。。という、福島市の円盤餃子です。
何度か福島を訪れていますが、円盤餃子を食べたことがありませんでした。美味しいのかどうかも分からず、「円盤って?何?」というあまり興味が無かったのが正直なところでした。
円盤餃子について調べると、下記のように結構歴史は古いのがわかります。前から有った割にはマーケティングやPRされずに、最近の町おこしにも少し遅れ気味で参加しているようです。しかし、福島の皆さんの努力により最近少しずつ知られるようになり、私自身も知ったという経緯なのだと思いました。
<福島民友より引用>
- 1953(昭和28)年、満州(中国東北部)から引き揚げた一人の女性から始まる。福島市の老舗餃子専門店「元祖円盤餃子 満腹」の創業者、故菅野かつゑさん。
- 満州では水餃子が主流だったが、使用人たちは残った水餃子を中華鍋にびっしりと並べて焼き、皿にひっくり返して出してきた。焦げ目のついた餃子がとてもきれいだった。かつゑさんは帰国後、フライパンでこれを再現し、近所に振る舞っていたという。
- 福島市の餃子専門店では早くから円盤餃子が一般的で、餃子を注文すると円盤餃子が出てきたことから、市民があえて「円盤餃子」と呼ぶようになったのは15年ほど前からという。餃子1個は平均約20グラム、1皿20~30個と数が多いため、たくさん食べられるよう肉を少なめ、野菜を多めにした、あっさり味のものが主流。
元々、福島の餃子は故菅野さんが導入後この地で広まり、その後、サラリーマンのお酒のつまみとして発展してきた関係上、昼に店を開いているところが少ないのです。どの店も、夕方開店でお酒のつまみという位置づけです。餃子照井 福島駅東口店は、飯坂温泉の餃子照井の支店で、観光客、学生や会社員を対象にランチとしてやっている数少ない円盤餃子のお店です。食べログランキングでは、飯坂の本店がトップで、こちらが3位だったと思います。
初めての円盤餃子は、皮がプックリとふくれあがって油で揚げたようなきつね色に3分の2ほどが焼けていて、その裏は焦げ無のない白色でふくれています。皮は薄いのですが、しっかりした皮です。中の具は、野菜中心で肉は本当に少ししか感じないので、野菜餃子のようです。あっさりしているので大変食べやすいです。大きさも小さいので、一口で食べられるから中の肉汁ごと満喫できます。
最初は、何か物足りない餃子だなと感じて食べていました。11個食べましたが、あっという間です。通常円盤餃子として頼むと22個の餃子が出されます。半分で頼むと11個です。通常の量の22個食べて丁度良いのかと思います。すこし物足りなさを感じたのですが、あいにくこの日は、夕食を約束していたので名残惜しかったが追加をしませんでした。
皮が薄いのですがしっかりしていて、具は野菜中心で、半分をホワイト餃子のように揚げながら焼くいてカリッとプックリさせ、一口で肉と野菜のジュースごと食べさせる円盤餃子は、美味しい餃子でした。1皿(22個)くらい食べて、餃子を食べたという感覚になるのかもしれません。
翌日は円盤餃子の時間帯(夕方)に、山女さんへ伺いました。時間丁度に伺いましたが、店内は電気が付いているが暖簾は出ていないという状態でしたので、まだ開店してないのだろうと思って待っていました。すると、常連のお客さんが来られて、店内を覗いて入っていきます。そうです、暖簾を出さずにやっている店だったのです。これまでにも暖簾を出さないお店が有ったのを思い出しました。着いたら開けてみるです。
店内には、先ほど先に入られた方の他に、2組のお客さんが来られていました。開店時間前に座られていたかたもあったようです。
円盤餃子半皿と、水餃子をお願いしました。1人前1皿が丁度良いという感覚を昨日得たので、円盤餃子1皿にしようとも考えたのですが、焼きとは異なる食感で試そうと思い半分を水餃子にしました。
山女さんの餃子は、昨日の照井さん同様に野菜中心の食べやすい餃子です、皮は山女さんの方が少しだけ厚みがあります。また、餃子の具の味は少しだけ濃いめなので、「食べた」という感覚はこちらの方がすこしだけ強く感じます。しかし、一般の餃子のような「餃子を食べた・・感」は、ありません。ということで、焼餃子と水餃子をペロッといただきました。
水餃子をいただいて感じたのは、手作りの皮の美味しさです。焼の時には感じなかったのですが、皮の美味しさを感じられるので、こちらもお勧めです。水餃子をいただくと、水餃子の皮が前面に出て、餃子の味を皮の味が邪魔をする事があります。しかし、皮が薄いので水餃子の皮が前に出過ぎることがありません。餃子の種の味と皮の味とのバランスが大変良い美味しい水餃子です。焼餃子vs水餃子は、「焼のカリッとプックリの食感」vs「皮のうまさ」の戦いですね。
最初は、円盤餃子は物足りないという第一印象でした。よって、やはり餃子は宇都宮かなと思いました。宇都宮餃子のような、万人が餃子に描く強い香りと味は無いのです。しかし、手作りの美味しい皮と、野菜の旨味を前面に出して、小さく仕上げるので一口で食べることで汁も含めて食し、その食感も追及している福島の円盤餃子は、これまでの餃子とは少し異なる餃子で大変おいしいと認識しました。餃子のそれぞれのバランスが、大変優しいところで保たれているようなイメージの餃子でした。
忘れていけないのは、1皿20個以上食べて丁度良いのです。ご飯はいりません。
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