2018年3月29日木曜日

食べ歩き(132) アル・ケッチァーノ イタリアン 鶴岡市

通い詰めているお店のアル・ケッチァーノは、9回目の訪問だと思います。
だいぶ以前に予約を入れていたのですが、1か月ほど前にお店から電話をいただき、この日を含めて、合計3日間で、アル・ケッチァーノ18周年記念の会を開くので、このまま参加くださいというお話をいただきました。ただ、普段お願いしていたスペシャルメニューではなく、18周年記念会特別メニューを用意するのでそれでも良いか、また、奥田シェフも参加して新しいメニューを紹介したいという連絡でした。

これは、面白そうなので、是非参加したということで、本日伺うことになりました。また、この日を前後に東北の他の名店の日本料理たかむらと秋田てんぷらみかわ、東京でたまたま予約が取れた中華のFURUTAへも伺うというツアーを組んだ発端でもあります。

さて、18周年記念メニューと新作がどんな内容になるのか大変楽しみです。お土産兼お祝いに何を用意しようかと思いめぐらせました。何をお持ちしても多分ご存知ですし、それよりも良いものを経験されていると思われます。
そこで、札幌、あるいは、北海道で珍しいものを探してみました。すると、今年2月に初めて出荷された厚岸蒸留所のウィースキーで「厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 1」、上川で新たに2016年から準備が始まり立ち上がった上川大雪醸造所による日本酒がターゲットになりました。しかし、どちらも手に入る状況にありません。ウィスキーの方はプレミア品になっていますし、上川のお酒は手に入れることができますが、たまたまタイミングが悪く、次回の出荷待ちです。ということで、新しいものは難しいということで、お酒繋がりで北海道だけでなく日本中で注目され北海道サミットの食卓に提供されたワインにしました。

夕方アルケッチャーノに到着です。前回の訪問が冬でしたので真っ暗で雪が積もっていましたが、桜の開花が近いこの時期は、まだ明るくて歩きやすいという全く別の世界です。この冬の庄内地区の雪は、例年より多かったそうです。でも、すっかり雪は見えません。ここ数日の暖かさで溶けたそうです。

18周年記念特別メニューの会に到着すると、店の前で4名ほどの方が待たれています。6時からとのことで、まだ、中では最終準備をされているそうです。今日は何名の方が来られるのでしょうか?しばらくするとドアが開き順番に店の中へ通されました。私は、持参のお祝いをお渡しし席に案内されました。一番好きな一番奥の厨房方面を向いた席でした。この席が一番落ち着きます。

メニューがテーブルの上に置いてあります。内容は以下の写真のようです。デザートまで入れて12品目あります。普段の特別メニューよりは少ないですが十分な量です。料金も特別で10,000のコース設定をしているそうです。それでこのボリュームですので、庄内で開催とはいえコスパが高いです。

今日も炭酸水にて料理開始です。

1)アルケのオリジナルキャビアと芽キャベツとサワークリーム
キャビアはアルケッチャーノが宮崎で養殖を開始したものだそうです。養殖まではじめてしまったのでしょうか?? 芽キャベツの香りにキャビアの塩味が加わりサワークリームのオイルでいただきます。魚と野菜と油の組み合わせで、全てのうま味の元素を混ぜています。全てが少しだけ影響するので、大変優しい組み合わせになっています。自然と食材を活かすアル・ケッチァーノらしい一品でした。

2)ねっとり火をとうしたサーモンとアボカドとキュウリ
サーモンの身の部分は43度の低温調理で火を入れています。一方で、サーモンの骨は135度で一気に調理しています。これに、アボガドのアミノ酸とオイルを加えています。また、食感にキュウリがいます。最初はサーモン、骨、アボガドと別々にいただきました。それぞれが主張します。次に、サーモンとアボカドを一緒にいただくと、お互いの強い味と香りを相互に消しあって美味しくなります。なかなか面白い組み合わせです。

3)フォアグラの軽いムースとパリパリ庄内麩
フォアグラをムースにすることで、強烈なフォアグラの香りと味とオイルの力を最小限に閉じ込めています。フォアグラが苦手な方にも楽しめる一品です。コテコテのフォアグラ好きには物足りないかもしれません。
このフォアグラムースをフォカッチャにつけいただくと、これが美味しいです。

4)アワビとイタリアパセリのリゾット
鮑を小さく四角にカットすることで食感を楽しめるようにしたそうです。確かに鮑を感じながら食べやすいです。このリゾットに添えられている春菊の鮑肝合えを加えるとコクが増します。春菊の鮑肝合えをソースにするということなのだと思います。

5)オマールエビとくだいたオーガニックコーヒー豆
オマールエビへの火の入れ方は普通の入れ方でした。これに振りかけられたコーヒーの欠片ですが、海老を食べている時にはあまり感じませんが、食べ終わった後にほんのわずかの香りが口内に残ります。残り香のように。

6)自然薯とメレンゲをかぶせたユズのコンソメスープ
器に被せてある自然薯とメレンゲをコンソメに加えるとこくがまします。

7)小玉貝とドライトマトとハーブとオリーブのフェデリーニ
ドライトマトは煮出してグルタミン酸を引き出して昆布の代わりに使ったということです。トマトにはうま味アミノ酸が豊富なので正しい使い方ですよね。小玉貝とオリーブのブツギリがフェデリーニに絡みます。

8)穴子とナスの焼きなす仕立
ナスのピューレを下に敷いた上に穴子&ヒラメムースをのせて焼いています。添えられているソースは、焼きナスとバルサミコ酢を練ったものです。このソースというより塊がなかなか良いです。

9)自分の脂で火を入れられた山形牛に赤ワインのイチジクソルベのソースに菜花を添えて
イチジクソルベがソースとして機能していて、ほのかな甘味とイチジクの酸味が肉の脂の香りを抑えるのでまろやかになります。

10)ウサギの内臓詰めボルケッタとパクチー
ウサギに鶏などの内臓とパクチーを詰めて焼き上げたものでした。
野菜のパクチーと肉のバランスが良い美味しいボルケッタです。

11)フリーズしたサクランホとモッツァレラチーズ
モッツァレラチーズそのものの味わいです。暖かいモッツァレラとソルベのモッツァレラの組み合わせが楽しませてくれます。

12)キャラメルのムースとチアシードをしたに入れたココナッツソースにチョコレートのソルベ
甘いデザートです。ココナッツソースとキャラメルのムースが合います。

奥田シェフにもお会いできました。何度かテーブルに顔を出してくださりました。2年後が20周年です。それまで伺うことができれば良いなと思います。

メモ
価格:10,634円
熱量:約1,561kcal

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