2018年3月1日木曜日

菓子/和菓子 どら焼き比較 福島県二本松と山形県米沢

福島県の二本松や山形県の米沢には、昔からの羊羹の店がいくつかあります。二本松では、玉嶋屋が歴史があります。多くのメディアで取り上げらてています。店内には、それぞれのテレビ撮影時の写真があります。

昔ながらの製法で、薪で火を熾して小豆を煮詰めて練り上げます。この製法のために、保存剤が無い時代でも長く食べることができました。また、出来上がった羊羹は笹の葉などに包んで保存してました。すると、少しずつ羊羹の砂糖部分が表明に浮き出て濡れ砂糖の塊になるので、回りが硬い砂糖の鎧をつけて、中は柔らかい羊羹というお菓子に変化します。このような昔ながらの羊羹を今でも提供している玉嶋屋さんです。

二本松にはもう一店、楽天市場で1番をとるどら焼きを販売している増田屋というお店があります。二本松駅から少し距離があります。増田屋さんの「純生クリームどら焼き」が楽天で大変売れているそうです。
どら焼きといえば、私の中では、うさぎ屋本店の味が基準なので、それを越えるものがあるのか?との疑問が以前からありました。

加えて、二本松は福島の真ん中の北側で、隣が福島市、その先が米沢市となります。山形県の一人あたりの羊羹消費量は、全国1位であったと記憶しています。この地を治めてきたのは、名将上杉家です。この城下町には羊羹合戦に登場する「塩羊羹」の十印があります。また、十印のある川西地区(今は、羽前小松)には、別の和菓子店の錦屋があります。ここの練小豆羊羹は古くから献上羊羹です。

もう一店、同じ川西に、サトー屋菓子店があります。実は、増田屋さんの純生クリームどら焼きで有名になりましたが、どら焼きに餡以外の食材を組み合わせて提供を始めたのは「バターどら焼き」で、その元祖は、サトー屋菓子店と言われています。相当以前からバターどら焼き、クリームどら焼きにはじまり、イチゴどら焼き、バナナどら焼きなど色々などら焼きがあるそうです。この○○どら焼きは、各地で様々なお店が提供するようになってきています。東北では、看板をよく見るようになりました。

というわけで、今回は全てのどら焼きの基礎となる、小豆餡のどら焼き3種を同時購入して比べてみました。

出演者:増田屋さん、サトー屋菓子店さん、十印さんです。
対 象:全てプレーンのどら焼き

【包装と値段】
増田屋:160円
サトー屋菓子店:98円
十印:130円

成分:商品裏の記載のまま
増田屋
サトー屋菓子店
十印

見た目;左から>十印>サトー屋菓子店>増田屋
皮の感じ
増田屋:柔らかいですが、皮自体の味の主張はありません。
サトー屋菓子店:超柔らかいです。口に入れると溶ける柔らかさです。よって、皮の味の主張はほとんどありません。
十印:どら焼きに多い皮の硬さですので、うさぎ屋に比べると硬い部類に入ります。味は抑え気味です。

餡の感じ
増田屋:小豆を良く潰している餡です。よって粉っぽさを感じます。加えて、小豆本来の香りや旨味はあまり感じません。
サトー屋菓子店:小豆のつぶしは、小豆の粒を感じられない程度に潰しています。小豆の香りや旨味は少しだけ感じますが弱いです。
十印:小豆の粒の存在を感じます、少しだけ小豆粒の皮が硬めです、小豆の香りと味を感じますが、うさぎ屋ほどではありません。

全体のバランス
増田屋:皮、餡共に主張がなく、ボーとしたどら焼きです。柔らかい皮をアッサリ餡を多めに挟んでいるというどら焼きです。添加物も多いので1か月の日持ち持ちです、その分本来の旨味を捨てています。
サトー屋菓子店:非常に柔らかい皮で餡を包んでいて、これまでのどら焼きとは一線を画すどら焼きと感じます。口に含むと皮が消えていき、餡がそれを追いかけるような感覚です。一度、試されると面白さが分かるかもです。亀十のどら焼きの皮より数倍柔らかいです。
十印:最もスタンダードで、丁寧に作られたどら焼きという印象です。しかし、餡の量、皮の素材や厚み、焼きなどにまだ工夫ができるところがあるのではと感じます。小豆を上手に仕上げているだけに、他にも手を加えると良いのにな?という素直な感想です。

と、勝手なコメントです。味覚や感じ方は其々です。悪しからず。

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