2018年6月24日日曜日

サッポロフラワーカーペット2018

サッポロフラワーカーペット2018が開催中です。

2014年に第1回目が開催された。
市民ボランティアや近隣地域の方々などが、花びらを広場に敷き詰め、色とりどりの絵を制作しています。

ベルギーの首都ブリュッセルでフラワーカーペットが2年に1回開催されてきているようです。

札幌の開催期間は6/21開始で、6/24(本日)まで開催されています。買い物帰りの方や、ビジネスパーソンもスマホ写真を撮られていました。



2018年6月17日日曜日

北海道神宮祭 神輿渡御

北海道神宮のお祭りがありました。
近所に住んでいますが、このお祭りに出会ったのは初めてです。
東京からの帰り道で、円山バスセンターからの帰り道で、神輿渡御に出会いました。

遠くから笛の音が聞こえていましたが、北一条通りに近づくに従いその音色が大きくなりました。目の前を笛吹きの方々を先頭にたくさんの方の行列が続きました。

笛、太鼓、旗、神輿、馬車と続きます。




2018年6月11日月曜日

美瑛ヘルシーマラソン 

6月9日(日)
美瑛町で第31回美瑛ヘルシーマラソンがありました。
今年で3回目の参加です。
3年前に初参加してから3年連続です。初回参加時は10kmに挑戦しました。昨年はハーフマラソンで、今年もハーフで参加しました。他の大会に参加したことはないのですが、年に一度のお試し走です。これを完走できたら、今年も善しとしています。他の大会には参加経験なしです。

なぜ、この大会に参加するかというと、元々美瑛町が好きだったのです。まだ、美瑛が知られる前からこの町の丘の景色に魅了された一人です。30年くらい前にこの丘をモチーフにした写真で賞をいただいたことがありました。当時は、良く通っていました。

写真への興味は、仕事が忙しくなるにつれていつの間にか遠ざかったのでした。美瑛に3年前にマラソン参加という口実で30年ぶりに伺い、それからまた写真への興味を思い出しました。その後も写真を始めようとは思わなかったのです。しかし、昨年2回目のマラソン参加で伺ってから、また写真を初めても良いなと思い始めていました。美瑛ヘルシーマラソン初参加後3年目の今年に、とうとうカメラを買いました。また始めてみようと。私の中では「美瑛=写真」のようで、美瑛ヘルシーマラソンへの参加は、写真を思い出すための口実だったのかもしれません。

美瑛ヘルシーマラソンは、十勝岳からスタートして美瑛の町に向かって走ります。よって、基本的には下りになるのですが、それは全体の半分です。残りの半分は綺麗な丘の中を走るので、アップダウの連続です。最後の方の緩やかな上り坂は結構キツイのです。

美瑛ヘルシーマラソンの楽しさは、そのコースが特別綺麗であることと、少額の参加費で参加できる前夜祭が楽しいことです。美瑛町で採れた食材を、美瑛町の方々が手ずくりでもてなして下さいます。アスパラガス、トマトや豚汁などたくさんの料理が並びます。

また、スペシャルゲストを長いこと務めておられる増田明美夫妻も参加して盛り上げてくださいます。今年は、増田さんが私たちのテーブルに来られました。同席の方に知り合いがおられたようです。これ幸いと、いろいろとお話しできて楽しい時間でした。

増田さんは、翌日のマラソン大会では、コースの中で一番きつい上り坂(心臓やぶりの坂と呼んでいる)でランナーの激励に出られハイタッチで迎えてくれます。これは、昨年もあったので、毎年実施されているのかもしれません。気さくで楽しい方です。

今年も、完走できました。まら、来年も来られると良いです。
前夜祭
前夜祭の美瑛産アスパラガス
完走

2018年6月8日金曜日

だしの研究(4) フォン・ド・ヴォライユ作り

フォン・ド・ヴォライユ作り

材料

  • 鶏ガラ:1.5キロ
  • 地鶏もも肉:500g
  • 水4リットル(鶏ガラ+もも肉1に対して水2)
  • 玉葱1個(4等分にカット)
  • 人参1本(縦に半分し、更に5センチ幅にカット)
  • セロリ大1本(斜めに2センチ幅にカット)
  • ローリエ2枚
  • ブラックペッパーのホール(数粒)
  • 出来上が量はり4l×80%=3.2リットルを目指す 

工程
  • 鶏ガラを洗う
  • 鶏ガラを鍋に入れ火にかけ一度水を捨てる。
  • 鶏ガラと地鶏もも肉を鍋に入れて火にかけ沸騰させる。
  • 強火より弱くして煮込みアクを取る。
  • 野菜を切る(野菜は入れる直前に切る。セロリの切り口は斜め切り)。
  • 野菜を入れる(十分鶏のアクを取ってから野菜を入れる)。
  • アクを取る、また、浮いてくる鶏の脂も徹底的に取り除く。
  • これを繰り返しながら4時間半くらい弱火沸騰。
  • 濾す(静かにゆっくり濾すことで濁りを抑える)。



出来上がったフレンチのだしの1っである、フォン・ド・ヴォライユです。
これを白ワインと煮詰めて、ソースを作りました。
醤油鶏を別途作り、このソースをかけていただきました。
なかなか、美味しいソースです。



残りはコンソメスープでいただきました。

だしの研究(3) 日本のだしと味噌汁

以下のだしと味噌を用いて、味噌汁という成果物で比較検討しました。

味噌は以下の2種類
豆味噌
麦味噌

だしは以下の6種類
(1)昆布
(2)昆布+本枯節
(3)かつお荒節
(4)混合節(さば、宗田、むろあじ)
(5)かたくちいわしの煮干し
(6)昆布+かたくちいわしの煮干し

味噌汁の具材は以下の具材
豆腐とわかめ

(1)昆布だしのとりかた
  • 水900mlに真昆35gを入れて火にかける 
  •  (節を使わない精進料理での昆布使いは、永平寺;20cm/1l、修伯;35g/900ml、有馬古泉閣;30g/900mlにその他を加える)
  • 60℃まで加熱し1時間キープする
  • (瓢亭、赤坂菊乃井などで最近取り入れている方法。昆布問屋函館の佐吉の親方と色々議論し、このとり方が昆布のアク・臭み・ぬめりを出さずに旨味を取り出す方法という、現時点での結論に至っています。)
  • 昆布を取り出してだしの出来上がり
  • 1/3ずつの量を(2)(6)に用いる

(2)昆布+本枯節だしのとりかた
  • (1)の昆布だし300mlを火にかけて90℃まで加熱
  • 本枯節10gを加えて火を止める(赤坂菊乃井;50g/1.8l、かんだ;50g/1.5l)
  • 15秒待ちすぐに濾す
  • だしの出来上がり

(3)かつお荒節だしのとりかた
  • 水500mlを火にかけ加熱
  • 90℃になったら荒節10gを加えてる(木乃婦;吸い物だし;200g/18lに昆布を用いる)
  • 15秒待ちすぐに濾す
  • だしの出来上がり

(4)混合節(さば、宗田、むろあじ)だしのとりかた
  • 水700mlを火にかけ加熱する
  • 沸騰したら混合節(それぞれ15gで、総量45g)を加える(布恒更科;3.5kg/30l)
  • 最初の5分間は強火を保つ
  • その後火を弱めて、軽い沸騰状態を保つ
  • 30分ほど過熱して濾してだしのできあがり

(5)かたくちいわしの煮干しだしのとりかた
  • 水600mlを火にかけ加熱する
  • 沸騰したらかたくちいわしの煮干し25gを加える
  • 火を弱めて、軽い沸騰状態を保つ
  • 10分ほど過熱して濾してだしのできあがり
  • 150mlはだし(6)に用いる
(6)昆布+かたくちいわしの煮干しだしのとりかた
  • だし(1)とだし(6)を混ぜて加熱して出来上がり

結果
豆味噌麦味噌
昆布豆味噌の味が強い
具と一緒だと味噌しか感じない
麦みその味覚がだしを上回り、あまりだしを感じない
具と一緒だと物足りない
昆布+本枯節だしの甘みを感じ、味噌の塩味が低下する
具と一緒だと味噌汁として美味しい→甘みが増す。
だしの旨味と香りを感じる
具と一緒だと丁度良い
荒節だしと豆味噌の味を良い具合に感じる
具と一緒だと、だしが弱く味噌の味が前面に出てくる
だしの濁りを感じる
具と一緒だと、だしが薄れて物足りない
混合節だしが強いので豆味噌の旨味が低下する
具と一緒でも豆味噌の旨味が低下する
だしが強いので、あまり味噌を感じない
具と一緒だと、だし味噌味ともに良い
煮干だし、味噌ともに感じる
具と一緒だとだしが弱い
味噌とだしがほどよい
具と一緒だとだしが弱い
煮干+昆布だし、味噌ともに感じる
具と一緒だとだしは良いが豆味噌が弱い
だしが強いので、味噌の味をあまり感じない
具と一緒だとだしと味噌の味ともに良い

個人的な好みは、赤みそで昆布と本枯節のだしが一番口に合いました。
面白いのは、具を一緒にいただくと微妙にうま味の感じ方が変わるということでした。

2018年5月28日月曜日

だしの研究(2)

昨日に続き、本日もだしソムリエ協会開催のだしセミナーに参加しました。

本日のテーマは、西洋のだしと中華のだしです。

西洋のだしの講師は、銀座のRestaurant Annoreveの山岸シェフです。
フュージョン料理を提供されている方で、有名レストランで料理長を務められ、ハリウッドのアカデミー賞での料理にも関わられた方だそうです。

作るのは、次の3種のフォンを造りました。
白色系のフォンは
①フォン・ド・ヴォライユ
②フュメ・ド・ポワソン
褐色系のフォンは
③フォン・ド・ヴォー

①フォン・ド・ヴォライユ
鶏を中心に用いたフォンです。透明で黄色がかっています。香りは当たり前ですが鶏の香りです。
②フュメ・ド・ポワソン
舌平目を用いたフォンで、生から煮だしたので透明で魚の香りのするフォンが出来上がりました。
白色系2種
③フォン・ド・ヴォー
子牛をオーブンで焼いた後に煮だすフォンで、ブラウンで濃い味の骨髄の香りがするフォンができました。

その後に、それぞれのフォンを用いて、3品の料理を山岸シェフが造り皆で試食です。
①フォン・ド・ヴォライユを用いて、地鶏の胸肉のソテーです。

②フュメ・ド・ポワソンを用いて、真鯛の白ワイン蒸し
③フォン・ド・ヴォーを用いて、もち豚のロースト

それぞれ、フォンをソース煮詰めてその旨味を活かす料理でした。同じ食材を用いると間違いないということは良く理解できました。

続いて、中華は赤坂四川飯店総料理長の鈴木シェフです。
中華は、湯(タン)というだしが複数あります。また、地域で呼び名も変わります。しかし、基本的な考え方はどこの地域も同じという、さすが中国というだしの世界です。
基本的には、最上級の湯、普通の湯、2番だしの湯という3段階に分かれています。
それぞれの湯は、それぞれに合う料理に使われます。
今日は3段階の湯を引いて、それぞれの湯に合う料理を鈴木シェフが造ります。

四川での湯の呼び名は、ランクが高い方から「清湯」「毛湯」「白湯」となる。広東では、「頂湯」「上湯」「二湯」となる。
今回、毛湯を造り、毛湯から清湯と白湯を作るという手順でした。

まずは毛湯造り。
老母鶏、鶏ガラ、手羽先、鶏もみじはそれぞれ表面のアクをとり下茹でしてあります。
これらを水に入れ火にかけて、丁寧に灰汁をとります。その後ネギ、生姜の香味野菜を加えて加熱します。表面に浮いた油を取り除きながら煮込みます。弱く沸騰している状態を保ちます。
毛湯の出来上がりです。

頂湯は毛湯を沸騰させて、鶏ささみと豚赤身ミンチを混ぜて水で溶いて紹興酒を加えたものを加えます。そこに、金華ハムと干し貝柱を加えて煮ます。ここでも紹興酒を加えて加熱を続けます。肉が浮いたら長ネギ生姜を加え2-3時間煮込みます。
煮詰まって黄金色のスープになったら濾します。これで、清湯の出来上がりです。品の良いスープです。

清湯は綺麗なスープ

白湯は、毛湯に背脂とラードを加え強火で煮たてて1時間ほど煮込みます。スープが白濁したら濾して出来上がりです。

清湯を用いて、夏草のスープ

毛湯を用いて、卵ときくらげのスープ

白湯と毛湯を用いて白菜と貝柱の煮込み

2018年5月26日土曜日

だしの研究(1)

本日、だしソムリエ協会が開催するセミナーに参加しました。明日も、引き続きセミナーがあります。

だしについて包括的な勉強ができるということで、札幌から東京に来ています。
このセミナーの内容は次のようです。

  1. 日本人の食生活
  2. だしと調味料
  3. 日本料理とだし
  4. ラーメンとだし
  5. 西洋料理とだし
  6. 中華料理とだし
本当に、包括的なお話で、基礎の学習機会の提供ということのようです。

学習方法は、今時あり得ない、成人学習モデルには全く当てはまらない、講義形式でした。本当に、まだ、こんな学習環境で成人学習を行っているとことがあること自体が信じられませんが、ある意味、これが現実なのかもしれません。

数か月前に放送されていた、嵐の桜井さんが主演されていた学園ドラマ「先に生まれただけの僕」では、アクティブラーニングという言葉で成人学習の一つの手法が紹介されていました。日本も、成人学習がここまで浸透してきたかと、ホットしたのでした。十数年前に、企業の学習や研修などで、「教えない学習・研修」ということを唱えて、この方が学習成果が高いと訴えてきました。

当時は、まだ大学教育にさえ導入されていなかったので、私の言っている意味がわからないという教育専門家もいました。欧米では、すでに成人学習理論に基づく教育システムが動いており、中国や韓国はこの手法に追随していました。このままでは日本の教育はどうなるの?心配したのを思い出します。日本は、中国に追いつけなくなるという心配です。

その後、教授システム学という学問領域が日本にもでき、理論的な学習システムを構築するようになります。それが長い時間をかけて学校教育を変えてきていると認識しているので、嵐の桜井さんのドラマを拝見して「ホッ」としたのです。
ところが、まだまだ一般の教育には浸透していないのであるということを、本日のセミナーで学習側として経験してしまいました。教育をする側の方は、もう少し教育や学習のありかたについて勉強されると良いのになと思います。

話が全く違う方向に行ってしまいました。
日本のだしほど、再現性が高いものはないのではないかと感じました。当然ですが、同じ材料を用いるという前提の上での話です。すなわち、簡単なのです。
和の代表的な乾物を用いるだしは、中華やイタリア・フレンチのだしの引き方に比べると温度管理と手順が簡単です。かつ、時間もかかりません。時間がかからない理由は、だしの素材を作るまでに多くの時間と手間がかかっているので、その材料を用いると簡単だということです。最初から各々がとれたての材料からだしを引く中華・西洋と比べると、簡単ですし時間もかかりません。このだしの素材を提供する乾物の力は凄いなと思います。

もちろん、和のだしでも、乾物を使わないで素材からだしを引くものもあります。こちらは、中華・西洋だしと同様に、時間と手間がかかります。ラーメンのだしなどは、中華の湯の引き方に近いので。
ということで、明日も講義型のセミナーは続きます。

テースティングをしました。
煎り大豆、血合い抜き鮪節、干香茸の混合だし(写真 左)
切り干し大根、スイートピア(トマト)の混合だし(写真 右)

香茸のだしは初めてでした。3種混合でのテースティングでしたので、香茸だけでどんな香りと旨味なのかわかりませんでした。3種を混ぜただしは、悪くないけど雑味があると感じました。この雑味は何が原因なのかは分りませんでした。

切り干し大根は、そのものの香り・味・旨味を提供するので強烈です。ドライトマトのグルタミン酸はほとんどかき消されますが、何かあるという余韻は感じます。

色々なだしがあります。日本の食材は豊富なので、まだまだ新たな組み合わせで美味しい旨みのだしが開発されるかもしれません???

2018年5月11日金曜日

桜(SAKURA) 弘前城 青森県

4月末の連休の初めに弘前へ。
昨年に続き桜が目的でした。昨年は、同日程で伺った際には、満開の2日間を過ごしました。今年は、昨年と比べて、1.5日遅らせての訪問を予定して行きました。その目的は、花筏です。桜の花が散り、お城の水面を覆い尽くす景色が見られるそうです。話には聞いていますが、見たことが無いのでそれを目的にしました。

弘前には、秋田県から入りました。大館市できりたんぽ鍋をいただき、その後弘前にはいるという計画でした。大館のきりたんぽ鍋もいくつかお店がありますが、やはり老舗の「むらさき」に伺いました。10分ほど早く着きましたが、快く迎えて下さいました。多分、30年ぶりのむらさきのきりたんぽ鍋です。味は相変わらず良いだしを用いて、大変厚いきりたんぽが乗っています。ここの切りたんぽは、粉々になることはありません。煮込んでもしっかりしていて、これが切りたんぽです。美味しいきりたんぽ鍋でした。


大館経由で弘前に入り、HOTELに行く間に、リンゴパイ4種をゲットしてチェックインです。荷を置いて、カメラを持ち、いよいよ弘前城へ1年ぶりの訪問です。
リンゴパイ人気No2の駅前のパン屋さんスリーブリッヂ (Three Bridge)
街の中は、桜の花びらが冷たい風に舞っています。期待大でお城に向かうと、暫くすると城の外堀の桜が目に入りました。満開です。近づくと、外堀には桜の花びらが落ちています。一面桜の花びらとはいきませんが、所々が桜の花びらで覆われています。今晩と明日にかけて気温が上がり風が吹くと桜が散り、筏になるところが見られるかもしれないと、淡い期待をいだいて、一晩目の夕食に向かいました。

予約はせずに、小料理店のふじやへ向かいました。ラッキーな事に1席だけ空いているということで席について、アラカルトでオーダーです。しばらくすると、長野から来られたという方がお一人で来られ、閉店までゆっくりとお話ししました。大変楽しい時間を過ごすことができ、今年の弘前はラッキーかもしれません。
ふじやさん
翌朝は、朝からお城へ直行です。昨日より確実に散った花が増えています。筏までにはもう少々足りないという所でした。その後、津軽塗の職人さんを訪問し、津軽塗の現状などについて色々とお話しできました。文化庁政策により、補償金が出ていることと、職人が育たないことに悩まれていたのが印象的でした。二日目は、曇りで光が余り良くない1日でしたので、写真はあまり取れませんでした。
伺った津軽塗り職人さんのお父さん(有名な方でした)の記事
最終日の朝は、昨日よりも早起きでお城へ行きました。ラッキーです。ほぼ完全なる花筏を見ることができました。水面一面はピンク色で、桜の木もピンク色です。これは、きれいな光景です。風の向きで、筏が移動することを経験しました。1時間ほどで、お堀の反対側へ移動するのです。朝起きで行ったのが幸いして、ベストな状況での花筏を見ることができました。朝起きは良いのですね。

弘前の桜は、昼間の桜の他に、夜桜は幻想的で異なる趣の桜が楽しめます。また、お城以外にも見所があります。見どころ満載でした。
二日目 内堀では風の関係で筏は堀の奥へ
二日目;ほぼ筏ができました
最終日:外堀の一面の花筏に桜の影が映ります

2018年4月26日木曜日

食べ歩き(140) 秋田みかわ 天ぷら 秋田市

秋田みかわ

今回は開始時間を遅らせていただいたので、到着するとカウンター席はほぼ満席で、既に天ぷらは開始されていました。カウンターでけでなく、小上がり席にも入られていて、北嶋親方は、大変忙しそうです。忙しいのは、良いことです。

席に着きしばらくすると、最初にトリ貝の刺身、シドケとコゴミのお浸し、行者にんにんくとヤリイカに温泉玉子黄身を合えた小鉢が出されました。行者ニンニクと玉子の黄身が大変良く合います。韮と玉子が良く合うのと同じように行者にんにくも相性がよさそうです。秋田はこの時期は山菜の宝庫ですですので、山菜の料理、特に天ぷらは最高です。今日は、秋田前の山菜天ぷらを秘かに楽しみにして伺ったので、幸先よく山菜のお浸しで、まずはそのものが持つ味を楽しませていただきました。天ぷらにするとこの味が凝縮し、油との相性でうま味が増すのが楽しみです。


さて、天ぷら開始です。
車エビを揚げ時間を変えて二つ続きました。揚げ時間で、海老のうま味凝縮と水分量の減少がもたらす違いがハッキリと分かります。どちらが好きかは、その方の好みによるでしょう。

天ぷらにもさまざまな物があります。私自身は、全くの素人ですが、天ぷら料理を次のように捉えています。天ぷらという調理方法を最大限発揮して、しっかり限界まで揚げきる方法。限界まで天ぷら調理を削ぎ落して、素材の生のうま味を活かす方法。よって、食材の熱が加わったところと生のところの両方のうま味を味わうことになる。素材自体に手を加えてよりうま味を増した素材を作り天ぷら調理法で最大限良さを引き出そうとする方法、などなど。色々な哲学と目指す方向があるようです。また、これらの何れかを哲学として、他のやり方を一部取り入れているのが現在の天ぷら店なのではないかと捉えています。私自身は、限界まで揚げきった天ぷらが好みです。

エビの頭が続きました。今日のエビの頭で感じたのは、前回に比べて胡麻油がほんの少しですが香りが立ったと感じました。好みで言うと、こちらの香り立ちのエビの頭が美味しいなと感じます。

実は、ここから山菜が続いたのでした。予想的中で嬉しい限りです。
山菜ホシアグラ、タラの芽、こごみ、ウドと山菜4連続でした。それぞれの山菜にて、味、香り、食感が変わります。また、揚げているのでそれぞれの山菜の味、香り、食感が強化されてうま味が増します。先付で出された山菜とこの山菜4連続を比較検討してみると、天ぷらにすると、山菜のうま味が凝縮してうま味が増すことと、香りが増すのでうま味が強化される食材なんだなと改めて感じました。何はともあれ、旬で産直の山菜の天ぷら食べ比べは嬉しい限りです。


続いて、今年初の稚鮎です。この時期に稚鮎ですかと尋ねると、「秋田の県北で鮎を養殖していて、そこから入荷します。」「県北の養殖鮎は、滋賀に送られ琵琶湖で放流されて捕獲されると琵琶湖産鮎となり高値になるんです。」のようです。秋田には、実は美味しい食材がいっぱいあります。鮎も、河豚も産地なのに知られていなのが残念ですね。
稚鮎は蓼酢おろしが添えられました。超定番ですが、これは理にかなった組み合わせなのです。鮎の苦みとタンパク質に、蓼酢の蓼の辛みと酢の酸味にだしのうま味が加わります。これにより、多くのうま味のレセプターを刺激するので、一層美味いと感じるのです。昔の方は、凄いです。科学的ではなく、感覚的に稚鮎には蓼酢を添えるようにしたのですから。揚げ具合、鮎の苦みと香りに蓼酢がマッチした大変良い天ぷらでした。

次は、富山産白エビです。前回は白魚でしたが、これが時期を過ぎ白エビになりました。白エビも美味しい食材でした。

メゴチ、はふんと紫ウニの大葉はさみ揚げと続き、ギンポが出ました。


ギンポは、天ぷら業界では、「銀宝を食べずして天ぷらを語る無かれ」「江戸っ子たるもの、借金してでも春は銀宝を喰え」と言われるほど昔から天ぷら向け食材なのです。しかし、食べたことが無かったので今回が初めてです。親方曰く「ギンポは処理が難しく、刺身でも焼いても煮ても食べると小骨が気になります。しかし、天ぷらでじっくり揚げることで小骨が気にならなくなります。ギンポの天ぷらは有名ですが、次期が短いです。」
穴子より身がしっかりしていてもっちりしています。大変おいしい食材でした。

鮑、墨烏賊、江戸前キス、ホタテ、大潟村アスパラガス、椎茸、紅あずまさつまいもが続きました。最期は、対馬産穴子で天ぷら終了です。

食事は、芝エビのかき揚げ天丼と山菜天茶をいただきました。甘味はあまおうのシャーベットでした。北嶋さん曰く「気持ち良い食べぶりで。」とお褒め or お叱りを頂戴して終了でした。


最後にいただいた、山菜かき揚げの天茶をいただいて感じたのは、だしに入れたことで山菜の香りが立つということでした。女性向けです。ここでアイデアが浮かびました。おそばの文化で「ぬき」と言う文化があります(江戸にも有ったのですが(東京には全くないわけでなく、メニューにある店もある)、今は釧路のお蕎麦屋さんを中心に北海道では普通のメニュー)。これは、天ぷらの温かいそばつゆ(かも南蛮等の)に、そばを入れないで出す、即ち、ソバが無いかも南蛮のような物です。これを、山菜かき揚げ天茶で出したら良いのではないかなと感じました。ちょっとしたメニューが看板になることもあるので面白いかもです。秋田発の呼び名、女性にはご飯が無いので抵抗が減るので食べやすい、何しろ天ぷらとしても美味しいし、吸い物としても一番だしに油が加わるのでうま味が増します。色々と広がるなと思います。

食後の雑談の中で、北嶋さんに話すと、「天吸」と言うのがあるのでそうです。これまでのキスの天吸とは異なる料理になるとは思います。なにしろ、だしはたっぷりでお茶漬けの量に山菜かき揚げを入れて香りが立つのを楽しむので。多分、誰かがそのうちに始めるかもしれませんね???   ウマイを追及している方がたくさんいるので。

北嶋さんの天ぷらは、前回に比べて美味しくなっていると感じました。もちろん食材が違いますが、ブレが少なかったと思いました。これから益々成長されると思いますので、楽しみなお店です。五月女親方と世代交代することを祈念してます。

2018年4月25日水曜日

食べ歩き(139) 日本料理たかむら 江戸料理 秋田市

先月に続いて秋田の日本料理たかむらへ伺いました。前回の鮟肝が忘れられません。
今回も前回同様の時間に伺いました。すでに先客がありです。
高村さんは、昨日骨折したと言いながら、・・・。
痛々しいギブスに包まれた左腕を抱えてます。転倒したそうです。右腕でないのが不幸中の幸いです。

八寸から開始でした。天然の子持昆布、車エビ、バイ貝、あさり玉子寄せ、もろきゅう。卵焼き。
一つひとつが、全てしっかりとした仕上がりです。つぶ貝かなと思ったのですが、バイ貝でした。似てますが、ゴツゴツ感が異なります。

二品目は、蕪餠です。中華の大根餅からヒントを得て和食用餠に取り組んでいるそうです。 蕪をだしで炊いて小麦粉とタピオカスターチで固めるそうで、崩れずに温度に関係なく成形しやすいのでこの組み合わせが良いそうです。これにトリフ塩と焼いたカスミを擦りおろしていただきます。なかなか良い味です。

今日は、秋田産の20kgの鮟鱇の肝です。凄い鮟肝でした。下処理の素晴らしさは相変わらずです。鮟肝のエグミゼロです。今日の鮟肝は、先月の物に比べて本当に僅かですが甘味を感じます。伺うと、鮟肝には、味醂と砂糖を使うそうです。その分量の違いかもしれません。前回、「わたしが、これまで抱いていた鮟肝の味」の概念を変えられた「たかむらの鮟肝」は健在です。かつ、デカくてラッキー!!

続いては、お待ちかねの吸い物でした。熊本産筍、きんめだい、バチコに姫チンゲン菜に「花山椒」のお吸い物です。花山椒なんて、いつ食べたか忘れました。高村さんによると、昔は良くありましたが、今は、京都の高級割烹でないとお目にかかることがないほど貴重な小さな春物です。これも、仕入値は半端ではなかった・・・。そうです。花山椒と鰹だしの香るお吸い物は、嬉しい一品でした。

次は、お造りでした。北海道産カレイの昆布締め、秋田産サクラマスのルイベ、墨烏賊です。サクラマスのルイベも、たかむらならではの味に仕上がってます。いくつかの下処理してからルイベにするので水っぽさはゼロで脂のりが絶妙です。カレイも捕れ始めていてこれからどんどん出てくる魚です。このカレイは、〆具合が良かったです。

焼き物は、真魚鰹の幽庵焼きでした。幽庵焼きは甘めに仕上がるので、好きな付け焼き方法です。確か北村祐庵という茶人家が考案したと言われていて、真魚鰹などを、醤油、酒、味醂を1:1:1であわせてユズを加えて漬け込んでから焼くので甘めに仕上がるのであったと思います。真魚鰹の幽庵焼きも美味しく仕上がっています。

続いて、「猪とリブロースのポタージュ」という料理名で良いのでしょうか???
これは、本日の一押しでしたし、これまで食べた肉を用いたポタージュで一番好きな物となりました。作り方を伺うと、とんでもなく手間と時間とコストがかかってます。
比内地鶏、スッポン、沢山の野菜、春トリフも入れて煮込み、これに猪を加えて煮込みます。野菜などは取り除き裏ごしして作ったポタージュスープでまた猪とリブロースを煮るそうです。猪の脂とリブロースが大変良く合います。猪の独特の臭いとエグミが全くなくなっていますが、猪の脂の持つ独特のうま味だけが残っています。こんな風に調理できるのだな?!と感心します。この猪とその他大勢の野菜からのうま味が一体となったポタージュドロドロスープが最高のうま味を持っただしになっています。こんな味のだしのポタージュスープは初めてです。野菜のうま味と猪のうま味が全体をまとめます。もう一度食べたい料理でした。

煮物は、三陸産鮑の蒸物にせりやアメーラトマトとカボチャを添えて。鮑のうま味が凝縮されています。

馬糞ウニのクリームコロッケに春トリフをすって乗せました。春トリフの香りを感じるとコロッケの揚げ物を感じてウニが追いかけて来ます。2口で食べるのが惜しいです。これは写真が無かった。

食事はワラビ擦りのジェノベーゼにイタリアンチーズをかけたたかむら麺。ワラビ擦りの独特の粘りが発揮された山菜ジェノベーゼでした。

デザートはマンゴープリンと柑橘

今回の一押しは、「猪とリブロースドロドロポタージュスープ煮込み」でした。「もう一度食べてみたい。」と話したら、「予約の時に、そう言われる方も居ます。」ということは、また、いただけるかもしれません?