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2018年4月25日水曜日

食べ歩き(139) 日本料理たかむら 江戸料理 秋田市

先月に続いて秋田の日本料理たかむらへ伺いました。前回の鮟肝が忘れられません。
今回も前回同様の時間に伺いました。すでに先客がありです。
高村さんは、昨日骨折したと言いながら、・・・。
痛々しいギブスに包まれた左腕を抱えてます。転倒したそうです。右腕でないのが不幸中の幸いです。

八寸から開始でした。天然の子持昆布、車エビ、バイ貝、あさり玉子寄せ、もろきゅう。卵焼き。
一つひとつが、全てしっかりとした仕上がりです。つぶ貝かなと思ったのですが、バイ貝でした。似てますが、ゴツゴツ感が異なります。

二品目は、蕪餠です。中華の大根餅からヒントを得て和食用餠に取り組んでいるそうです。 蕪をだしで炊いて小麦粉とタピオカスターチで固めるそうで、崩れずに温度に関係なく成形しやすいのでこの組み合わせが良いそうです。これにトリフ塩と焼いたカスミを擦りおろしていただきます。なかなか良い味です。

今日は、秋田産の20kgの鮟鱇の肝です。凄い鮟肝でした。下処理の素晴らしさは相変わらずです。鮟肝のエグミゼロです。今日の鮟肝は、先月の物に比べて本当に僅かですが甘味を感じます。伺うと、鮟肝には、味醂と砂糖を使うそうです。その分量の違いかもしれません。前回、「わたしが、これまで抱いていた鮟肝の味」の概念を変えられた「たかむらの鮟肝」は健在です。かつ、デカくてラッキー!!

続いては、お待ちかねの吸い物でした。熊本産筍、きんめだい、バチコに姫チンゲン菜に「花山椒」のお吸い物です。花山椒なんて、いつ食べたか忘れました。高村さんによると、昔は良くありましたが、今は、京都の高級割烹でないとお目にかかることがないほど貴重な小さな春物です。これも、仕入値は半端ではなかった・・・。そうです。花山椒と鰹だしの香るお吸い物は、嬉しい一品でした。

次は、お造りでした。北海道産カレイの昆布締め、秋田産サクラマスのルイベ、墨烏賊です。サクラマスのルイベも、たかむらならではの味に仕上がってます。いくつかの下処理してからルイベにするので水っぽさはゼロで脂のりが絶妙です。カレイも捕れ始めていてこれからどんどん出てくる魚です。このカレイは、〆具合が良かったです。

焼き物は、真魚鰹の幽庵焼きでした。幽庵焼きは甘めに仕上がるので、好きな付け焼き方法です。確か北村祐庵という茶人家が考案したと言われていて、真魚鰹などを、醤油、酒、味醂を1:1:1であわせてユズを加えて漬け込んでから焼くので甘めに仕上がるのであったと思います。真魚鰹の幽庵焼きも美味しく仕上がっています。

続いて、「猪とリブロースのポタージュ」という料理名で良いのでしょうか???
これは、本日の一押しでしたし、これまで食べた肉を用いたポタージュで一番好きな物となりました。作り方を伺うと、とんでもなく手間と時間とコストがかかってます。
比内地鶏、スッポン、沢山の野菜、春トリフも入れて煮込み、これに猪を加えて煮込みます。野菜などは取り除き裏ごしして作ったポタージュスープでまた猪とリブロースを煮るそうです。猪の脂とリブロースが大変良く合います。猪の独特の臭いとエグミが全くなくなっていますが、猪の脂の持つ独特のうま味だけが残っています。こんな風に調理できるのだな?!と感心します。この猪とその他大勢の野菜からのうま味が一体となったポタージュドロドロスープが最高のうま味を持っただしになっています。こんな味のだしのポタージュスープは初めてです。野菜のうま味と猪のうま味が全体をまとめます。もう一度食べたい料理でした。

煮物は、三陸産鮑の蒸物にせりやアメーラトマトとカボチャを添えて。鮑のうま味が凝縮されています。

馬糞ウニのクリームコロッケに春トリフをすって乗せました。春トリフの香りを感じるとコロッケの揚げ物を感じてウニが追いかけて来ます。2口で食べるのが惜しいです。これは写真が無かった。

食事はワラビ擦りのジェノベーゼにイタリアンチーズをかけたたかむら麺。ワラビ擦りの独特の粘りが発揮された山菜ジェノベーゼでした。

デザートはマンゴープリンと柑橘

今回の一押しは、「猪とリブロースドロドロポタージュスープ煮込み」でした。「もう一度食べてみたい。」と話したら、「予約の時に、そう言われる方も居ます。」ということは、また、いただけるかもしれません?

2018年4月20日金曜日

食べ歩き(138) 日本料理e.(イーピリオド) 仙台市

日本料理e.

真っ白な壁が印象的な千葉さんの店です。若手で大変頑張られているお店です。今日の訪問時間中はカウンターを独占できますよということで、千葉さんの前の席に通されました。2階のお客さんと、1階のテーブル席のお客さんが居られるので、目の前の親方は忙しく動き回ります。

分けとく山で修業されていたころの同期の方が、四国でミシュランをとられたということで、ここの日本料理e.と、その他にも分けとく山から独立した方々が頑張られています。

千葉さんも、分けとく山のごはん料理である、炊き込みのご飯を出されます。これが残るとお土産にしてくださるのが、お得感と嬉しさを提供します。このご飯が、今日は何かな?と思いめぐらすのも楽しみの一つです。さて、今日は何でしょうか?

先付は、ホタテ、鮑、トリガイの土佐酢ジュレでした。土佐酢はしっかりとした味です。このように、これが土佐酢だという酢の物は、最近は少ないので返って新鮮です。

次はアスパラガスの穴子巻き天ぷらとこごみの天ぷらでした。アスパラと穴子で巻いて揚げている美味しい揚げ物です。ただ、アスパラの主張が強いので、穴子とアスパラを一緒に揚げる必要性があるか?と少しだけ疑問もありました。小さい揚げ物なので、二つを別々にして揚げて、一緒に口に入れ口内調理も面白いのではと閃きました。

八寸です。
シドケとヤリイカ
ツブの煮もの
空豆
チーズの桜の香り付
フォアグラの茶碗蒸しに青のりをかけて
山菜天ぷら
玉子焼き
一つ一つに手を抜かずに、しっかりと造られています。お酒を飲む方は、これをゆっくりと一つずついただかれるのだと思います。お酒を飲まない人にとっては、ゆっくりいただいても、お酒を飲みながらのゆっくりとは比べ物にならないほど早くなってしまいます。今日は、ゆっくりゆっくりと、一つずつを楽しみました。

お吸い物は、アイナメにうすい豆(えんどう豆の一種)の擦り流しです。お吸い物のだしは、昆布をしっかり効かせて鰹節でも引いた合せだしです。日本料理の楽しみには、お吸い物があります。個人的には、ここで出されるお吸い物がどうなのかが一番気になります。ここでホットしますし、味への思考、味の嗜好、味の指向が読み取れそうな気がしています。個人的には、これを「三しこう」とでも呼ぶと覚えやすいかなと思っています。

お店、あるいは、親方の味に対する考え方が良く出る料理です。また、味の好き嫌いも理解しやすい料理です。加えて、お店や親方の料理の基礎なので、これから先の方向を示してくれると感じます。日本料理では「だし」、中華料理では「湯」、フレンチやイタリアンでは「フォン」と言うことになります。各店、各シェフが毎日整える基本の味なので。これをいただきながら、千葉さんの料理の礎をいただきました。美味しいアイナメと一緒に。

向付は、マコガレイ、石鯛、根室産海胆のお刺身でした。昆布で〆ていないお刺身は、久しぶりでした。この直球勝負は面白かったです。もちろん、良い食材で美味しいです。マコガレイは今シーズン初でした。これからの季節は、徐々に鮃に変わって鰈が美味しくなってきますね。

サワラ西京焼きにプチヴェールが添えられています。春の魚の鰆ですが最も美味しい時期は冬の期間ですので、そろそろ最後の時期になります。定番西京焼きの一つですが、美味し鰆でした。

金目鯛の揚げ出しと山菜のみずです。キンキは、焼いても揚げても美味しいですね。また、揚げ出しの汁が抜群に美味しかったです。

鯛の子・ふき・筍の煮ものは、大変優しい味に仕上げています。前の料理の揚げ出しの汁とは異なり、だしも抑えながら料理されています。食材がそれぞれ主張が強いので、炊くことでそれぞれの食材の主張が失われない程度に味を入れて三者を調和しています。煮汁をスプーンを使って最期までいただいてしまいました。

ヤリイカの焼き物となの花は、ビジュアルが綺麗な仕上がりになっています。食用の花を用い、黄色には卵を使っているようです。最小限の味付けで、イカと菜花でした。

メインは、仙台牛のローストビーフに玉葱とブロッコリー添えでした。肉の火入れは前回同様に良い加減です。よって、肉の持つうま味が凝縮されていてそのままいただきます。この肉であれば、ソースを使うのも面白いかもしれないと感じました。和のソースというのは確立していないので、再現性豊かな和ソースを開発すると面白いかもしれません。ああるいは、暖かいだしの中に入れてしまうのも面白いかもしれません。冷たいだしジュレも良いか??

さて、本日の御飯です。裏から土鍋が出てきました。千葉さんが土鍋の蓋をあけると、景色はピンクです。心の中で「やったーー。」です。桜えびと新生姜の炊き込みご飯でした。「やったーーー」の理由は、桜えび大好き、しかし北海道ではあまり見ない。この時期は関東では桜えびでしょう。毎年、生桜えびを食べたいと思っていましたが、その夢かなわずでしたので、この春先にピンクの生桜えびが頂けたのは幸せです。

親方曰く、「桜えびは生のものと、炒って香りを出したもの両方使っています。」そうです、そうすると香りと味ともに二種類の桜えびを同時に味わうことができるのです。これに、新生姜が主張してきます。バランスが良いです。
残りのご飯はおにぎりにしてくださいました。翌朝にこれをいただいたのですが、時間がたつと桜えびの主張が低下し、新生姜の主張が強くなることを経験しました。翌日まで楽しむのであれば、少しだけ新生姜の量を下げると面白いかもしれません。
来年も食べたいですね。来年入る時期がわかったら連絡を貰うことにしよう。

デザートは、果物と三宝柑のシャーベットでした。三宝柑は初めていただきました。美味しい果物です。

2018年4月12日木曜日

食べ歩き(135) 丸新 日本料理 郡山市 

棚倉の小判寿司の和知さんからの紹介で郡山市の丸新の熊倉誠さんのお店に伺いました。
郡山駅前の道を真っ直ぐに行くと少しだけの登りになっています。ゆっくりと歩いて20分ほどで到着です。店構えが大きくて驚きました。数年前に移転と何かで拝見しましたが、立派なお店です。

緑色の暖簾がかかる門を通り奥へと石畳を進むと入り口があります。それを開くと正面には立派な桜のいけばなが出迎えてくれました。暖簾からここまでで圧倒されてしまいそうです。


中に入ると左手にカウンターがあり、そこに親方の熊倉さんが出向かえてくださいました。すでに奥の席にお二人が食事を開始されていました。ご挨拶して通されたのが熊倉さんのまな板の真ん前の席でした。

熊倉さんは、笑顔が素敵で、かつ、気さくな方で、福島弁??を操られます??
店構えと熊倉さんのキャラクターとのギャップもあり、面白いお店です。いきなり魅せられて大好きなお店になってしまいました。5月のランチと6月の私の誕生日に予約です。

色々なことにチャレンジされているようです。今週末には郡山で食の祭典を企てられていて、ここでは熊倉さんと和知さんのコラボがあるそうです。天気予報が雨なので心配されていました。案内状では市民の方を対象としたイベントのようです。

今日もおまかせでお願いして、いつものように飲み物は炭酸水です。

最初の料理は、季節野菜のだしゼリー寄せです。
だしゼリーは、本枯節血合付きで煮出しただしをゼリーに固めています。野菜はスナップえんどう、水菜やグレープフルーツです。これらの野菜と果物を、「だしゼリー」がまとめてくれます。鰹だしなのでイノシン酸を中心としたうま味を十分に感じさせます。水菜の香りと食感がアクセントになっていて美味しい野菜寄せでした。

二品目は、お吸い物です。地元産アイナメと筍のお吸い物でした。だしは、昆布と鮪節で引いているそうです。一品目で使用されているだしとこのお吸い物のだしは全く異なるものでした。香りが立っていますし、昆布のだしを感じます。アイナメを口に含むとフワットした食感で、ほろほろと砕けて消えていくようです。地物のアイナメだそうで、相当自信をもって提供されていました。確かに美味しいアイナメのお吸い物です。


向付は、富山産海老と海老の頭、イカ、鯛です。
加えて、熊本産の神経〆のサバは肉のような旨みをもつ大変おいしい鯖です。ついで、スズキの回りを蒸して真ん中は生の蒸しスズキです。蒸されたスズキの白身がとろっとしていて、真ん中は刺身の食感と味があります。回りのとろっとしたスズキの美味しさを楽しむと奥から刺身の美味しが追いかけてきます。全ての刺身は何も付けす、あるいは、岩塩を1粒付けていただきました。魚のうま味がそれぞれ活きています。



続いて、焼物です。鯛松笠揚げ、長崎産のノドグロ、鱈子、浜ゆでのホタルイカに付け合せに大根をだしにて湯がいた後に唐揚げしたもの。全て、食材も大変良いもので、料理としてはオーソドックスですが、一つひとつが本当に美味しいです。大根の唐揚げと紹介されたのですが、なにかうま味があり、唐揚げにすると味が凝集してうま味を強く感じるのかな?と熊倉さんに尋ねると、ニヤリとしてから、「じつはだしで湯がいてから揚げているんです。」やはり、細かなところで仕事してます。


酢の物で箸休めですが、休むわけにいかない箸休めです。
蒸したての相馬産毛蟹で、少し温かさが残る毛蟹です。温かい毛蟹はカニの甘味と独特の旨味を強く感じさせます。これは良し悪しで、カニの持つ独特のエグミを感じさせることもあります。良い状態の毛蟹は温めるとうま味が増して大変おいしく戴けるのですが、少しでも状態が悪いと、カニのエグミが気になることになります。そこで、大抵の場合は冷たい状態で毛蟹を提供することが多いのです。この毛蟹は相馬産の毛蟹で大変良い毛蟹でした。北海道で温かい毛蟹を自信を持って提供されたのは、過去に釧路の絹だけでした。温かい毛蟹は本当に久しぶりです。この毛蟹だけでも凄いなと感じたのですが、この毛蟹のために、3種類のつけ汁、と言うより、3種類の付け合せが付いてきました。一つ目は、土佐酢のゼリーです。二つ目が、鯛やアジなどの白子にレモン酢や煮切り酒等で整えたもの。三つ目が、カニみそだけなら普通ですが、これに地元産の胡麻油を少し添えたもの。カニみそだけでも美味しいのですが、これと胡麻油が大変良く合います。この胡麻油は田村町産の胡麻を二本松で絞っているものだそうです。「緑色」したこの胡麻油は美味しいですが、一般には販売していないそうです。熊倉さんにお願いして、次回伺う時までに取り寄せて下さるということになりました。ありがとうございます。




続いて、焼いたホワイトアスパラに柔らかいみそに岩塩と黒い粒と一緒にと言うようなものでした。この時期の焼いたホワイトアスパラの独特のうま味と食感が良いです。これに、添えられた黒い粒が大変良いアクセントになっています。この黒い粒は初めてでした。黑胡椒を茹でるか何かして柔らかい食感を生み出し、胡椒の辛さを極力抑えて良い香りだけを感じさせるように仕上げるのかな?と思い尋ねると、「生の黑胡椒です。」とのことです。生の黑胡椒はこんなに美味しいのか?とびっくりです。「和食では、胡椒はあまり使いませんが、これは面白いです。」と続けられました。色々と勉強されています。

北海道産海胆と相馬産鮑の天ぷらです。どちらも素材の勝利です。ウマイです。
ウニはとろけます。鮑は食感、硬さ、うま味、揚げ具合ともに申し分ない美味しさですし、ボリュームもありますので、これでもかというほどです。本日のメインデス。
相馬産鮑は産地から近いから出せる味なのだと思います。相馬産がしばらく無かった時と比べると少しずつ相馬産という声が聞こえるようになって来ています。熊倉さんのところもそうですが、仙台のお店でも、これは相馬からですという声を聞くようになりました。まだ、昔のようではありませんが震災から少しずつですが戻りつつあるのです。

洋食的にはメイン料理で、牛ステーキに牛蒡のクリームと在来種蒟蒻芋によるこんにゃくの付け合せ(肉の下なので見えない)です。牛肉は味噌漬の後に、数回焼きとさましを繰り返して火入れするそうです。牛肉のうま味を凝縮したような美味しいお肉です。以前からお客さんから肉は無いのというリクエストがあり、最近ではお肉料理を提供するようになったとお話されていました。肉の取り扱いもさすがです。大変おいしく仕上げています。
また、付け合せのこんにゃくは、最高でした。福島の在来種の蒟蒻芋から、昔ながらの製法で作り上げているこんにゃくだそうです。ある意味、これが本当のこんにゃくなわけです。普段いただいているコンニャクとは全く異なる食べ物です。普段いただいているコンニャクは何なのだろう??実は、普段のコンニャクも大好きなのです。
「是非一度、このこんにゃくを味噌田楽で食べてみたいですね?」と無理なお願いをしてしまいました。「では、次回に。」とおっしゃっていましたが、本当にいただけたら幸いですね。

食事の前に酢飯でした。
ご飯に白子を加えて混ぜ、ベーコンを数切れ加えて、3年物の赤酢で〆ています。「白子とベーコンに酢が合うのか?」と思ったのですが、酢が良いバランスを保つことになっているのと、海苔も効いています。面白いですし、お試しあれと言う一品です。


最後に食事です。
味噌汁は、郡山特産のナメコの赤だしでした。昆布だしに追い鰹をして香りを立たせただしに、赤味噌と八丁味噌のブレンドだそうです。昆布だしのうま味に追い鰹の香りが効いていて、そのうま味と香りに八丁味噌のうま味と香りが乗るので両者が相まって良い味と香りです。只者ではない赤だしでした。

蕎麦は、会津のかおりの十割の手打ちそばでした。玄そばをそのまま挽いて微粉部分のそば粉によるものと推察されます。60メッシュ位で篩ったそば粉ではないかと思います。そば汁は、かえしを用いずに、昆布だしに鰹の煮だしと味醂と濃口醤油で整えています。「最後の料理なのでそば汁に強い印象を残さないように、かえしの汁は用いていない。」とのことです。
小職のそばの方のブログに記載していますが、同意見です。強いそば汁は全ての味を汁の味にしてしまうほどに強烈なインパクトです。現在の旨いそば店=つゆが旨い店という構図が見られるのが残念ですが、これも、そばの香りがしない蕎麦が殆どなのでやむを得ないと思います。これに立ち向かうそば店が出てきていて、それを支持する方も少しずつ増えてきていることに、希望の光が見えてきてはいますが??!!

デザートは、エックスベリーというイチゴのジェラートでした。エックスベリーは福島産で、現在注目のイチゴです。甘くて濃厚で中まで真っ赤で幻のイチゴと言われています。果汁とそれを煮詰めてジャムにしたものを用いてジェラードにしているそうです。あっさりとしていますが、イチゴ味が濃厚でした。2つも付いていてラッキーです。

大変楽しい食事でした。熊倉さんの仕事ぶりは大変細かなところに手を加えています。しかし、それをあまり前面に出さないところが福島県人的なところなのだと思います。時々垣間見られる「余り回りに気づかせない静かなドヤガオ」が素敵でした。

メモ
価格 : 14,850円
熱量 :  1,154kcal

2018年3月29日木曜日

食べ歩き(131) 秋田てんぷらみかわ 秋田市 天ぷら

秋田てんぷらみかわに伺いました。数週間前に門前仲町のみかわ是山居の五月女さんにお会いし、秋田にも伺いますというお話をしていました。たくさんのお弟子さんの中で、「みかわ」の暖簾を分けたのは、秋田てんぷらみかわの北嶋大地さんだけです。
先日伺った五月女さんの天ぷらを、まだ覚えている間に秋田に伺えたので、両店の同じ部分と違う部分を楽しめると思っていました。

店に入ると、一人先客が居られました。夕方は早めの時間から店を開けられているようです。店は開放感があります。シンプルでL字型のカウンター9席と、小上がり席が反対側に8席あるそうです。一番奥の席に通されました。是山居は入って一番奥が一番良い席ですが、秋田のみかわは、両端が同様な席づくりをしていますので、両端共に親方の動きが見える楽し席になります。今日も、炭酸水で開始です。

天ぷらは食べる人のスピードと揚げてのスピードが合わないと手もちぶたさを感じます。何故なら、天ぷらは、揚げたてを食すの一番美味しいのです。揚げる方は最も良い状態で天ぷらを油から出します。油から出た天ぷらの具材は、その熱により中でまだ蒸され続けています。時間を置いてしまうと、過度な蒸しになるので意図したものではなくなります。天ぷらを眺める時間が無いために、すぐに食べ終わります。すると、何となく間が空くのです。NHKのプロフェッショナルで特集された、みかわ是山居の五月女さんと、数寄屋橋次郎の次郎さんの相互の店でのお互いの店の食仕方を映していました。次郎さんは、みかわで五月女さんの天ぷらをいただく際には、五月女さんの動きを見て、箸を持って天ぷらが揚がるのを待ちます。置かれた瞬間に火傷しないように口に運んでいました。

親方の流れに客が合わせることもあります。今日は、小上がりには大勢お客さんがありますが、カウンターはこの時間は2人でしたので、こちらのペースに親方が合わせて下さりました。この後に述べる内容を1時間45分で平らげていますので、相当早いと思われます。

<先付>
シドケのおひたし
秋田の山菜のお浸しで、シンプルで美味しいです。

ヒラメ刺身
これは良い鮃でした。脂の乗りも良く美味しい鮃です。秋田産であったかどうかを失念しました。

ここで親方から、「天ぷらを始めます。」という声がかかり、ことらも臨戦態勢です。
最初は、車エビからかなと思っていたのですが、山菜から始まりました。
<てんぷら>
1山菜

2タラの芽
大好きな山菜であるタラの芽の天ぷらです。口に入れると、タラの芽独特の香りが立ちあがる、美味しい天ぷらです。油と苦みのコラボは美味しさ倍増の組み合わせです。

3車エビ

4しっかり揚げた車エビ
前医の海老とのコントラストが良く、両方楽しめます。
同じ素材を揚げ時間である、具材を蒸しながら脱水させる作業時間で、こんなに違うということが理解できて大変面白いです。

5車エビの頭

6江戸前のキス

7ウニ
大変おいしい揚げ具合でした。

8墨烏賊
イカは難しいです。ほんの少し火が入りすぎると真ん中まで揚がってしまいます。少しレアな部分を残すとそのバランスが最高です。これは少しだけ揚げが強かったのではないかと感じます。

9白魚
対馬産の白魚です。この時期の最上級の白魚です。少しだけ揚げが強かったのではないかなと感じました。数秒でしょうか?

10鮑 (肝醤油で)

おつまみ  墨烏賊山葵醤油

11鹿児島の空豆
鹿児島産の空豆です。空豆が最も栽培されているのが鹿児島です。鹿児島は春ですね。空豆が鹿児島の店に並ぶと、夏が近いイメージです。計り売りされていたり、煮たものをスーパーで売っていたりと、鹿児島は空豆が大好きです。私も大好きな食材の一つです。先日知ったのですが、この豆の外側の厚手の皮も食べられるのだそうです。まだ、食べたことが無いので、今年はやってみようと思います。

12秋田産アスパラガス
アスパラガスの天ぷらも美味しかったです。上と下の部分の味が異なるのが面白いです。両方ともによく揚がっていて美味しかったです。

13鹿児島の筍
この筍も鹿児島産のハシリ物だそうです。土を掘って採った筍は、シャキリ感もありバランスが良い天ぷらです。

14秋田産行者ニンニク

15江戸前メゴチ
少し小さめの江戸前メゴチですが、揚げは良かったです。

16ホタテ

17ウド

18対馬産穴子
みかわの定番、穴子は美味しく揚がっていました。塩と天つゆでいただきました。二度楽しめる穴子をありがとうございました。

<食事>
エビのかき揚げ天丼

天茶漬け
もう少し入るので、追加オーダーです。
「親方が、同じかき揚げにしますか?」「それか、別で?」と問われたので、「できれば、別のものでかき揚げにしていただければ。」とお願いしました。
野菜&山菜かき揚げの天ぷらお茶漬けは、美味です。だしもよくて、天茶はお勧めです。もし、一方しか入らない時には、今後は天茶にします。
写真が無い!!忘れました。

<甘味>
スダチのシャーベット

以上、ノンストップ天ぷらで、大満足の秋田みかわでした。

北嶋さんは、つい最近まで悩んでいたそうです。それは、江戸前が心情の「みかわ」です。五月女さんも江戸前にこだわられています。その、「みかわ」の暖簾を掲げる「秋田 みかわ」ですので、やはり江戸前を目指すべきという考え。これに対して、秋田に戻り地元にも良い食材がたくさんあります。実は、秋田県の食材の豊富なのには驚きます。河豚も採れますし、鯛、黒鯛、キスなどは有名です。野菜も山菜も豊富です。この食材を活かして秋田前をやりたいという考え。江戸前を捨てるわけにはいかないが、地元の食材も捨てがたいと悩みに悩み、先日五月女さんに相談されたそうです。江戸前の哲学で秋田前を模索しなさいと言うような内容の回答であったそうです。これは、門前仲町とは異なるみかわに化ける可能性があります。北嶋親方の「江戸・秋田前」の成長が楽しみです。

先週から今週は、ツアーで美味しいものをいただいています。先週の札幌フレンチの五十嵐から始まり、秋田の日本料理たかむらに始まり、今日の能代の十八番のラーメンの代わりに柳麺多むらのラーメンが参入し、その後に秋田てんぷらみかわ、明日は鶴岡イタリアンのアルケッチャーノに伺い、その翌日には新富町の中華FURUTAで〆です。各領域の美味しさの比較検討を目的にして、各領域のTOPクラスの店でつなげることができる範囲で組んでみました。最後に考察できると良いです。

メモ
価格:19,440円
熱量:1,777kcal