2018年4月25日水曜日

食べ歩き(139) 日本料理たかむら 江戸料理 秋田市

先月に続いて秋田の日本料理たかむらへ伺いました。前回の鮟肝が忘れられません。
今回も前回同様の時間に伺いました。すでに先客がありです。
高村さんは、昨日骨折したと言いながら、・・・。
痛々しいギブスに包まれた左腕を抱えてます。転倒したそうです。右腕でないのが不幸中の幸いです。

八寸から開始でした。天然の子持昆布、車エビ、バイ貝、あさり玉子寄せ、もろきゅう。卵焼き。
一つひとつが、全てしっかりとした仕上がりです。つぶ貝かなと思ったのですが、バイ貝でした。似てますが、ゴツゴツ感が異なります。

二品目は、蕪餠です。中華の大根餅からヒントを得て和食用餠に取り組んでいるそうです。 蕪をだしで炊いて小麦粉とタピオカスターチで固めるそうで、崩れずに温度に関係なく成形しやすいのでこの組み合わせが良いそうです。これにトリフ塩と焼いたカスミを擦りおろしていただきます。なかなか良い味です。

今日は、秋田産の20kgの鮟鱇の肝です。凄い鮟肝でした。下処理の素晴らしさは相変わらずです。鮟肝のエグミゼロです。今日の鮟肝は、先月の物に比べて本当に僅かですが甘味を感じます。伺うと、鮟肝には、味醂と砂糖を使うそうです。その分量の違いかもしれません。前回、「わたしが、これまで抱いていた鮟肝の味」の概念を変えられた「たかむらの鮟肝」は健在です。かつ、デカくてラッキー!!

続いては、お待ちかねの吸い物でした。熊本産筍、きんめだい、バチコに姫チンゲン菜に「花山椒」のお吸い物です。花山椒なんて、いつ食べたか忘れました。高村さんによると、昔は良くありましたが、今は、京都の高級割烹でないとお目にかかることがないほど貴重な小さな春物です。これも、仕入値は半端ではなかった・・・。そうです。花山椒と鰹だしの香るお吸い物は、嬉しい一品でした。

次は、お造りでした。北海道産カレイの昆布締め、秋田産サクラマスのルイベ、墨烏賊です。サクラマスのルイベも、たかむらならではの味に仕上がってます。いくつかの下処理してからルイベにするので水っぽさはゼロで脂のりが絶妙です。カレイも捕れ始めていてこれからどんどん出てくる魚です。このカレイは、〆具合が良かったです。

焼き物は、真魚鰹の幽庵焼きでした。幽庵焼きは甘めに仕上がるので、好きな付け焼き方法です。確か北村祐庵という茶人家が考案したと言われていて、真魚鰹などを、醤油、酒、味醂を1:1:1であわせてユズを加えて漬け込んでから焼くので甘めに仕上がるのであったと思います。真魚鰹の幽庵焼きも美味しく仕上がっています。

続いて、「猪とリブロースのポタージュ」という料理名で良いのでしょうか???
これは、本日の一押しでしたし、これまで食べた肉を用いたポタージュで一番好きな物となりました。作り方を伺うと、とんでもなく手間と時間とコストがかかってます。
比内地鶏、スッポン、沢山の野菜、春トリフも入れて煮込み、これに猪を加えて煮込みます。野菜などは取り除き裏ごしして作ったポタージュスープでまた猪とリブロースを煮るそうです。猪の脂とリブロースが大変良く合います。猪の独特の臭いとエグミが全くなくなっていますが、猪の脂の持つ独特のうま味だけが残っています。こんな風に調理できるのだな?!と感心します。この猪とその他大勢の野菜からのうま味が一体となったポタージュドロドロスープが最高のうま味を持っただしになっています。こんな味のだしのポタージュスープは初めてです。野菜のうま味と猪のうま味が全体をまとめます。もう一度食べたい料理でした。

煮物は、三陸産鮑の蒸物にせりやアメーラトマトとカボチャを添えて。鮑のうま味が凝縮されています。

馬糞ウニのクリームコロッケに春トリフをすって乗せました。春トリフの香りを感じるとコロッケの揚げ物を感じてウニが追いかけて来ます。2口で食べるのが惜しいです。これは写真が無かった。

食事はワラビ擦りのジェノベーゼにイタリアンチーズをかけたたかむら麺。ワラビ擦りの独特の粘りが発揮された山菜ジェノベーゼでした。

デザートはマンゴープリンと柑橘

今回の一押しは、「猪とリブロースドロドロポタージュスープ煮込み」でした。「もう一度食べてみたい。」と話したら、「予約の時に、そう言われる方も居ます。」ということは、また、いただけるかもしれません?

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