ラベル 宮城県 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 宮城県 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2018年4月20日金曜日

食べ歩き(138) 日本料理e.(イーピリオド) 仙台市

日本料理e.

真っ白な壁が印象的な千葉さんの店です。若手で大変頑張られているお店です。今日の訪問時間中はカウンターを独占できますよということで、千葉さんの前の席に通されました。2階のお客さんと、1階のテーブル席のお客さんが居られるので、目の前の親方は忙しく動き回ります。

分けとく山で修業されていたころの同期の方が、四国でミシュランをとられたということで、ここの日本料理e.と、その他にも分けとく山から独立した方々が頑張られています。

千葉さんも、分けとく山のごはん料理である、炊き込みのご飯を出されます。これが残るとお土産にしてくださるのが、お得感と嬉しさを提供します。このご飯が、今日は何かな?と思いめぐらすのも楽しみの一つです。さて、今日は何でしょうか?

先付は、ホタテ、鮑、トリガイの土佐酢ジュレでした。土佐酢はしっかりとした味です。このように、これが土佐酢だという酢の物は、最近は少ないので返って新鮮です。

次はアスパラガスの穴子巻き天ぷらとこごみの天ぷらでした。アスパラと穴子で巻いて揚げている美味しい揚げ物です。ただ、アスパラの主張が強いので、穴子とアスパラを一緒に揚げる必要性があるか?と少しだけ疑問もありました。小さい揚げ物なので、二つを別々にして揚げて、一緒に口に入れ口内調理も面白いのではと閃きました。

八寸です。
シドケとヤリイカ
ツブの煮もの
空豆
チーズの桜の香り付
フォアグラの茶碗蒸しに青のりをかけて
山菜天ぷら
玉子焼き
一つ一つに手を抜かずに、しっかりと造られています。お酒を飲む方は、これをゆっくりと一つずついただかれるのだと思います。お酒を飲まない人にとっては、ゆっくりいただいても、お酒を飲みながらのゆっくりとは比べ物にならないほど早くなってしまいます。今日は、ゆっくりゆっくりと、一つずつを楽しみました。

お吸い物は、アイナメにうすい豆(えんどう豆の一種)の擦り流しです。お吸い物のだしは、昆布をしっかり効かせて鰹節でも引いた合せだしです。日本料理の楽しみには、お吸い物があります。個人的には、ここで出されるお吸い物がどうなのかが一番気になります。ここでホットしますし、味への思考、味の嗜好、味の指向が読み取れそうな気がしています。個人的には、これを「三しこう」とでも呼ぶと覚えやすいかなと思っています。

お店、あるいは、親方の味に対する考え方が良く出る料理です。また、味の好き嫌いも理解しやすい料理です。加えて、お店や親方の料理の基礎なので、これから先の方向を示してくれると感じます。日本料理では「だし」、中華料理では「湯」、フレンチやイタリアンでは「フォン」と言うことになります。各店、各シェフが毎日整える基本の味なので。これをいただきながら、千葉さんの料理の礎をいただきました。美味しいアイナメと一緒に。

向付は、マコガレイ、石鯛、根室産海胆のお刺身でした。昆布で〆ていないお刺身は、久しぶりでした。この直球勝負は面白かったです。もちろん、良い食材で美味しいです。マコガレイは今シーズン初でした。これからの季節は、徐々に鮃に変わって鰈が美味しくなってきますね。

サワラ西京焼きにプチヴェールが添えられています。春の魚の鰆ですが最も美味しい時期は冬の期間ですので、そろそろ最後の時期になります。定番西京焼きの一つですが、美味し鰆でした。

金目鯛の揚げ出しと山菜のみずです。キンキは、焼いても揚げても美味しいですね。また、揚げ出しの汁が抜群に美味しかったです。

鯛の子・ふき・筍の煮ものは、大変優しい味に仕上げています。前の料理の揚げ出しの汁とは異なり、だしも抑えながら料理されています。食材がそれぞれ主張が強いので、炊くことでそれぞれの食材の主張が失われない程度に味を入れて三者を調和しています。煮汁をスプーンを使って最期までいただいてしまいました。

ヤリイカの焼き物となの花は、ビジュアルが綺麗な仕上がりになっています。食用の花を用い、黄色には卵を使っているようです。最小限の味付けで、イカと菜花でした。

メインは、仙台牛のローストビーフに玉葱とブロッコリー添えでした。肉の火入れは前回同様に良い加減です。よって、肉の持つうま味が凝縮されていてそのままいただきます。この肉であれば、ソースを使うのも面白いかもしれないと感じました。和のソースというのは確立していないので、再現性豊かな和ソースを開発すると面白いかもしれません。ああるいは、暖かいだしの中に入れてしまうのも面白いかもしれません。冷たいだしジュレも良いか??

さて、本日の御飯です。裏から土鍋が出てきました。千葉さんが土鍋の蓋をあけると、景色はピンクです。心の中で「やったーー。」です。桜えびと新生姜の炊き込みご飯でした。「やったーーー」の理由は、桜えび大好き、しかし北海道ではあまり見ない。この時期は関東では桜えびでしょう。毎年、生桜えびを食べたいと思っていましたが、その夢かなわずでしたので、この春先にピンクの生桜えびが頂けたのは幸せです。

親方曰く、「桜えびは生のものと、炒って香りを出したもの両方使っています。」そうです、そうすると香りと味ともに二種類の桜えびを同時に味わうことができるのです。これに、新生姜が主張してきます。バランスが良いです。
残りのご飯はおにぎりにしてくださいました。翌朝にこれをいただいたのですが、時間がたつと桜えびの主張が低下し、新生姜の主張が強くなることを経験しました。翌日まで楽しむのであれば、少しだけ新生姜の量を下げると面白いかもしれません。
来年も食べたいですね。来年入る時期がわかったら連絡を貰うことにしよう。

デザートは、果物と三宝柑のシャーベットでした。三宝柑は初めていただきました。美味しい果物です。

2018年4月19日木曜日

食べ歩き(137) KUROMORI 中華 仙台市

仙台のKUROMORIさんへ再訪問です。
昨年末に伺って以来、久しぶりになりました。
内装を変えられたとそうです。また、スタッフも変わられたそうです。
秋田の高村さんとのコラボのことは高村さんから伺っています。高村さん曰く、「黒森さんの成長が加速度的に早まるのではないか?これからが楽しみです。」4ヵ月が経ち、どんな料理になっているのか?楽しみにして伺いました。

来月も予約していて、来月の料理は今日の訪問時に相談しましょうということです。黒森さんに何かアイデアがあるのかもしれません?
仙台空港駅近郊で仕事を終えて、評定河原の和菓子やさんを経由して、一時間ほどかけてゆっくり歩いて行きました。

門を開けたのが予約の10分前でした。今回は、遅刻せずに間に合いました。カウンターが一新されオーク調の色合いに。席数は、7or8です。店内には黒森シェフとソムリエの小岩さんが居られます。

テーブルに用意されたメニューを開くと、前回とは全く異なる内容のの記載です。Oh!!すでに内容が大きく変わっています。これは、楽しみです。

最初は、石巻産渡り蟹の老酒漬けです。渡り蟹の香りと味わいが強烈に出迎えてくれました。渡り蟹は手で掴み殻の上からかぶりついて絞り出しました。いきなりお行儀悪いと叱られそうです。濃厚な渡り蟹のスープで口の中が満たされます。

続いて、中華でも、八寸???です。
角田野田鴨のブラッドオレンジ冷菜、これは、鴨独特の臭いを除いた処理をしているのではないかと思います。鴨ですが、繊細は味の鴨です。
築館産漢方牛タンの冷菜は、少しだけ牛の脂を感じる一品でした。
つぶ貝の香り煮は、醤油で良く煮込まれていて柔らかいつぶ貝に仕上がっています。
南三陸産活鮑の冷菜は大変柔らかく蒸された鮑で、下に敷かれた青菜に胡麻油がまぶされているので、ゴマの香りがほんのりしました。胡麻の香りと一緒にいただきました。

石巻産鰹と新玉葱の冷菜です。生鰹を中華醤油とピーナッツオイルで調整しています。生の鰹の癖が消え、ピーナッツオイルでコーティングされた鰹は美味しかったです。オリーブオイルとの鰹とは異なり、ピーナッツオイルも美味しいです。

石巻産真鯛の昆布〆の椒麻ソース。真鯛は昆布で浅めに〆て、ほのかに昆布のグルタミン酸のうま味の香りがします。その昆布〆に椒麻ソースが合います。昆布のグルタミン酸と椒麻ソースのうま味が相乗効果で増すからですね。

気仙沼産ふかひれと石巻産雲丹の餡かけの中に小龍包が居ます。シェフ曰く、「最初は、小龍包を崩さずに餡だけを楽しんでから、小龍包を崩して混ぜて食べてみて下さい。」という指示に忠実に従いました。ウニのスープ餡ですので旨いです。それに小龍包の中の肉汁が混ざり、喧嘩しないのかなと思いましたが杞憂でした。海のウニと肉汁が混ざると、これまた美味しさ倍増です。この方法は色々と応用できそうな組み合わせとアイデアです。

角田齊藤豚の炭焼き叉焼は、前回もいただきましたが、肉の甘味が抜群ですし、果物の香りもします。本当においしい叉焼です。

ここで、シェフからメニューに無い品ですと出されたのは、バーベキューソースで焼いた骨付きスペアリブでした。焼き具合と骨の周りの脂身のうま味が凄い一品でした。滅多にやらないということですが、これも、一品にしてよい内容です。

色麻の白菜つぼみ菜の炒めは、野菜のうま味をほんの少しだけとろみ付けした上湯スープが野菜の香りと菜の優しい味を強調します。上湯と野菜が美味しいです。

築館産漢方牛ほほ肉の赤ワイン煮は感心するほど柔らかく煮込まれています。もちろん、どこも荷崩れしていないのです。ここまで柔らかい肉なので、フォークで押すと崩れます。でも、出された時のお皿の上の煮込み肉はしっかりとした形をしていました。
どう煮込むのですか?と尋ねると、「中華の煮込み方法は採っていない。洋の煮込みで最後まで煮込んで、最後の処理だけを中華で仕上げています。」とのことです。よって、ワインで煮込んで、最後に砂糖と醤油で味付けして終わりのようです。しかし、火を入れて、休ませて、また火を入れ休ませるの繰り返して洋の煮込みで仕上げた品のようです。これは、美味しいです。

ここで箸休めで、超アッサリ料理の「くらげとうるいとルッコラの和え物」でした。前のワイン煮込みの余韻をここでリセットしてくださいという意思を感じます。胡麻油で和えているのですが、大変アッサリした和え物です。

リセットされた舌に、ダブルメインのように「気仙沼産青鮫ふかひとスッポンの煮込み」です。フカヒレの上湯煮込みに、煮込まれた大きなスッポンが隠れています。フカヒレは金糸が上湯一面に散らばっています、その中に大きな、これも大変柔らかく仕上げられたスッポン肉が隠れています。
このスッポンの煮込み具合、前の料理のほほ肉のワイン煮込み共に、食材の状況に合せてギリギリのところまで煮込んでいます。決して崩れないように、かつ、食べごろの柔らかさに煮込むところは流石です。

デザートは杏仁豆腐のブラッドオレンジソースでした。この杏仁豆腐の仕込みは大きく変わったそうです。前は数日分を仕込まれていたようですが、今は、毎日その日の分だけのジャージー牛のミルクを大崎から送ってもらい、仕込んでいるそうです。やはり、それが美味しいそうです。

最後に、おまけの中国茶の蒸しパンもいただいちゃいました。

ソムリエの小岩さんが入られ、相互に提案しながら大きく変わろうとしているKUROMORIです。既に、変わりましたが、益々の変化が非常に楽しみです。中華食材の宝庫である震災後の宮城県で店を出された意義を芯に持たれたお店がどう変わっていくでしょうか?

2018年4月12日木曜日

桜(SAKURA) 薬師堂 仙台市

仙台市の薬師堂に偶然伺いました。

仙台市内の東西を通る地下鉄ができましたが、余り乗る機会がありません。今日は、薬師堂という駅近で用事があり、初めて下車しました。用事が終わり駅に向かうと、通りから参道が伸びて桜が咲いています。また、奥にお堂が見えます。桜とお堂に引き寄せられていきました。

門の前に着くと、薬師堂とのことで、そもそもは、741年ころに、聖武天皇の発願により全国に建立された国分寺の一つで最北のものです。陸奥国分寺跡というのが本当の呼び名なのかもしれないことがわかりました。

現在の薬師堂は、慶長11年(1607)伊達政宗によって国分寺金堂跡に再建され、善逝堂ともよばれていて、厨子内には薬師如来像が安置されています。
境内には、薬師堂仁王門もあり、宮城県の文化財に指定されていて、薬師堂鐘楼が向かって右側の赤屋根に守られています。

この周りに桜が半分葉桜になりますが、まだ、咲いています。年配の方が、参道から入り真っ直ぐにお堂に向かいお参りしている姿が目に入ります。車の音が聞こえなくなると、お堂に近いづいていました。静かなところです。

2018年4月5日木曜日

桜(SAKURA) 仙台市錦町公園

仙台の桜は本日満開宣言でした。
街の真ん中の新NHKのビルの隣の錦町公園の桜も満開です。

例年に比べて1週間以上早い満開のようです。今年の桜前線は早いです。


弘前城や角館の桜も開花が相当早い予想になりました。
5月の連休に桜が終わっているという弘前城もあり得そうです。

こちらは、仙台の古くからの和菓子店「賣茶翁」
電話も公開していないので、店に出向かないと何があるか分からない。
特に、どら焼きは人気商品で早くに売り切れる。
今日はラッキーなことに2個購入できました。

2018年2月12日月曜日

菓子/和菓子:ROMA 森の香本舗 仙台市

仙台市の和菓子店「森の香本舗」

昨年初めて伺いましたが、実はお目当てのお菓子は、この時購入できませんでした。その理由は、この時期は作っていないということでした。「2月になれば造り始めるので、そのころに問い合わせてください。」というお話でした。

この話を思い出し、2月初旬にお店に電話すると、「作ってます。」というお返事です。
その菓子が、❝ROMA❞という横文字の和菓子です。
クルミの葛寄せということです。このお店の売りだそうで、美味しいと伺っています。
クルミをペースト状にして葛を混ぜて固めたもののようです。見た目は、クルミ色の水ようかんのようです。

ROMAと前回訪問時にも購入した、どら焼きを予約して、お店に伺いました。
この時期のお勧めは、鶯餅とのことでこれを追加してお持ち帰りです。

ROMAは、想像ほどクルミが強くなく、ほどよくクルミを感じます。葛寄せにしていますが、形が崩れないような硬さにまとめているので、葛切りのようではなく、プルプルのプリンではなく、しっかりしたプリンのような硬さというより感触があります。
大変美味しい洋菓子のような和菓子です。値段は生菓子の値です。


追加でいただいた鶯餅は、粒あんを餅でくるんだ定番です。鶯餅=緑色のイメージ通りのお菓子ですが、餡が独特で、少し柔らかめに仕上げた餡を用いています。美味しい鶯餅でした。


ところで、ROMAの命名の由来をうかがいませんでした。次回の訪問時に聞いてみます。

2018年2月9日金曜日

食べ歩き(120) かつどんのかつどん家 仙台市

仙台でのカツ食べ歩き3店目は、「かつどんのかつどん家」と言うお店。店名が変わっているので覚えやすいのです。昨日のかつ清との比較もあり、翌日の訪問となりました。

この店を知ったのは、この先に和菓子屋さんの「森乃香本舗」があるからです。森乃香本舗へ行くときに、何度も前を通りますが、なかなか入れずにいました。黄色の看板で大きく店名が書いてあるのです。

中に入ると、メニューが大きな紙に書き出されています。カツ、ロースカツ、ヒレカツだけでなく、紫蘇巻、チーズ巻、牡蠣フライ、カボチャの串カツ、鶏カツなどたくさんの揚げ物メニューとそれらの定食、加えて丼物がラインアップしています。ご飯大盛はただで、お代わりは100円です。

店名が「かつどんの」ですので、カツ丼をお願いすることにして、丼ものにしないカツとの比較もしたいなと考えました。仙台カツ店巡りで最初に行った、「中華そばひさご」のボリューム満点のカツ丼との比較、昨日の「かつ清」のヒレカツとの比較もしてみたい。
ということで、色々と考え廻らしました。メニューに、ヒレカツ丼とミニヒレカツ丼、ヒレカツ単品とミニヒレカツ単品があります。そこで、お店の方へその違いを伺うと、塊の大きさが異なることと、総重量も異なることがわかりました。ヒレカツは単品も丼も240gにヒレ肉を使用、ミニは一つのヒレ肉の大きさが約半分で総重量160gとのことです。そこで、ヒレ丼とミニヒレ単品をお願いしました。

最初にミニヒレカツ単品です。一つのヒレカツは、88gで2個を半分に切って皿盛りされています。厚みはそれなりにあります。揚げたてのミニヒレカツはあっさりとした揚げで、大変食べやすいヒレカツです。昨日のかつ清のヒレカツの肉質と大きな差はありません。しかし、コストはだいぶ安いです。こちらのお店が使用する揚げ油は、サラダ油だそうです。

続いて、ヒレカツ丼です。一つのヒレカツは120gが2個で半分に切られてから煮てます。揚げている段階での肉量は120gですので大きなヒレカツです。肉質は、ミニに比べてこちらの方がよく分かります。美味しいヒレ肉をじっくり揚げてます。また、肉厚ですが柔らかいヒレです。そして、コストはお得感いっぱいです。ご飯は100gだけにおさえてもらいましたがこのボリュームです。

お客さんに学生も多いので、自然に肉は大きく、ご飯は大盛になってきたそうです。大変コスパの高いカツをいただくことができます。

カツ丼としては、ひさごのカツ丼は、作り置きカツを煮て出すこともあり、揚げたてではないカツを使用した丼になります。こちらのカツ丼は、揚げたてのカツを煮こむので、半分は揚げたてカツのカリット感と、煮込んで汁をすった柔らかい皮とのバランスも楽しめます。また、肉質はこちらの方が良いです。コストは、ひさごカツ丼900円、こちらがロースで950円、普通のカツ丼は700円です。普通のかつどんでも十分な量とのことですので、コスパが高いと思われます。

ヒレカツとして、かつ清と比べると、使用しているヒレ肉質はかつ清の方が少しだけ良いと思われます。価格とボリュームは、かつ清の上ひれカツが176gで1400円。こちらのヒレカツは240gで850円です。肉質の差は、価格差より無いと思われます。量も質もと言うことであれば、こちらでしょう。質のみを追求したいということであれば、すこしだけかつ清でしょうか。

あまり、食べログ等での紹介が多いわけではないのが不思議なお店でした。示されている評価より、提供されている肉質、揚げの技術、コスパを加味すると高い評価で良いのではないかと思われます。しかし、現実は評価が少しだけ低いのです。その理由として考えられる点は、かつ丼の味が少しだけ塩味が強いのと、出汁の効きが少ない点でしょうか。近年は、出汁重視で甘めの味が好まれるので、その点の工夫が足りていないのが原因ではないかと感じました。もう一点は、肉を少しだけ厚くして上ロース、上ヒレで良いものもあるのだよというPRかもしれないと感じました。

もう一点、仙台にはコスパが高いことで有名なとんかつ杉があります。以前に何度か伺っていますが忘れています。また、機会があれば比較してみたいと思います。




2018年2月8日木曜日

食べ歩き(119) かつ清 仙台市

仙台市のかつ清は、食べログ仙台カツ部門では最高点の店ですが、なかなか伺う機会がありませんでした。今日、初訪問です。

店に入ると、かつ清でも一番乗りでした。夕方の部が始まる頃に店の扉を開けて中へ進むと、年配の店主が大きな声で「いらっしゃい。」と声をかけて下さりました。ネットでは、上カツロースの情報が多いのですが、上ヒレカツもどんななのだろうと楽しみです。両方では、ボリュームオーバーかなとも考えますが、取り敢えず、両方の肉の量を伺ってみることに。店主が、「ロースが240g」「ヒレが170gくらいかな」とのことです。特別多いわけではないので、両方を注文して食べ比べてみることにしました。
最初に、肉の薄いロースを先に揚げてから、ヒレにするという店主の話に頷きです。ヒレは肉厚なので、20分以上かけて揚げるそうです。

店主が黙々とカツを揚げます。カツが揚がると、手早く包丁を入れて「揚がり」と声をかけて皿の上に。無駄な動きが無い、毎日何枚ものカツを揚げ続けてきた腕です。

ロースカツが最初に出されました。極端に肉厚ではありませんが、食べやすい肉の厚さです。しかし、油の切れがよく、ひつこさはなく、大変食べやすいロースカツでした。

ロースカツを食べ終わる少し前に、上ヒレカツが目の前に。こちらは、肉厚のヒレをじっくり揚げて、肉がピンク色の状態で出されました。ヒレカツもアッサリしていて、余り油を感じずに食べられます。あっという間に2皿終了でした。

店を出てから気付いたのですが、何の油で揚げておられるのかを伺うのを忘れました。鹿児島の丸一さんの揚げ油はラードですが、ラードではないことは確かです。もっと、アッサリした油を使用されていると思います。次会訪問の際には聞いてみよう。

上ヒレカツをいただいて、揚げの技術の高いのを感じます。厚い肉を丁度良い状態に仕上げる技術は高いです。美味しいカツでした。

上ロースカツ情報 : カツボリューム255g 熱量877kcal
上ヒレカツ情報  : カツボリューム176g 熱量368kcal
(熱量は、一般的なカツを当てはめて計算したものです)

2018年2月2日金曜日

食べ歩き(118) 日本料理e.(イーピリオド) 仙台市

日本料理e.(イーピリオド)に伺いました。
店名から、日本料理店であるとは思われますが“e.”が気になります。

何故知ったのかと言うと、このブログで紹介した、「仙台市役所青葉区茶室 緑水庵」に行った際に、その出口の斜め向かいにあるビル1階の真っ白な壁に「日本料理e.」という看板と白い扉、そして中を窺える小窓のあるお店を見つけたのです。たぶん日本料理店とは思えます。しかし、「e.」は何者だという記憶に残るお店でした。この日は、緑水庵という昔からの茶室が仙台市役所の一部であることに驚き、そして、この看板と店構えに疑念をいだいたのでした。
そのような訳で、日本料理e.に連絡し予約を入れて伺うことになったという次第です

今日は、いよいよ“e.”の意味がわかるのです。
店に入ると親方(シェフ)が笑顔で迎えて下さいました。私が一番乗りです。挨拶をすると、親方の前の席に案内していただきました。大変笑顔が素敵な方で、物腰がたいへん柔らかで、お話も急がずゆっくりです。なかなか良い雰囲気を持たれている方です。お年は若いです。出身は仙台だそうです。

東京に出て和食店数軒で修業をされたそうです。一番長かったのは、広尾の「分とく山」(野崎洋光シェフ)のところだったそうです。分とく山が新宿伊勢丹店をオープンする少し前からだそうで、ご自身はこの伊勢丹店で修業されたそうです。分とく山は、広尾から南麻布に移られたと思います。野崎シェフは、テレビでも活躍されている方で著名な和食料理人です。
その後、仙台に戻り、フレンチのnacreeで2年ほど修行をして和食との違いを確認したそうです。食材の扱いの基本が全く異なることを経験したのが大変良かったとおっしゃていました。肉の扱いなどは全く異なるそうです。フレンチの食材の扱いと、和食の扱いとをコラボできるような店を開いたそうです。静かなお話の中にしっかりしたコンセプトを感じます。美味しさを追求しているのがよく分かるお話でした。

千葉さんを親方と呼べば良いのか?シェフと呼べばよいのか?迷うところです。日本料理の千葉シェフという呼称にしようと、私の中で勝手に決めました。

このあたりまで話が進み、いよいよ"e."について尋ねてみました。
やはり、「これまでも多くの方から質問されました。」とおっしゃっていました。誰でも気になりますよネ。
「日本料理e.」は誕生3年だそうで、千葉シェフの息子さんも同年齢だそうです。彼の名からとったのだそうです。その際に、日本食に加えていく洋のイメージを出すために、アルファベットを使用したとのことでした。息子さんをいつも思いながら働かれている日本料理e.の千葉シェフです。

和食といっても、色々な和食があります。本膳料理、会席料理、懐石料理、精進料理。別の切り口では京料理、江戸料理、郷土料理。またジャンルを特定した鰻料理、天ぷら料理や鮨など。
現在、本膳料理や本当の意味での懐石料理は、ほとんど見られなくなりました。懐石料理は、茶懐石料理と名を変えて少しだけ残っています。現在の和食を標榜しているお店は
殆どが会席料理になると思われます。現在の会席料理と言われるものは、元々酒を供するための料理を目的としてはじまり、その後の発展の過程で本膳料理や懐石料理を呑み込んで発展してきています。そして、現在は、会席と懐石の区別を知らない日本人が殆どで、その区別が無くなっています。

和食の歴史は古いのですが、和食の目的別に分けられた懐石・会席・精進料理という厳格な区別は、現在では受け入れずそれらを融合して「美味しいを追求する文化」へと発展しているのが和食の現状です。現在の和食の主流は「美味しいを追求することを軸にした文化」です。ミシュラン、食べログ、食通や有名人の評価などは、味、美、環境などの尺度で評価します。そしてそれらに迎合する形で一般市民が大移動するするのです。美味しいを追求するという食文化の視点から考えると、日本料理e.が考える、日本料理とフレンチを組み合わせていこうとする試みは、自然な発想であり今後はどんどん発展していくのではないかと思います。

フレンチやイタリアンで肉を扱う際に、低温調理、熟成管理、冷却技術やレーザ光利用などの科学に基づく新たな管理・調理方法が開発されてきてます。これを日本食が取り入れないのは勿体ないわけで、どんどん取り入れていこうという考えが有ってよいと思います。

一方で、日本料理は伝統的な調理方法でなければいけないという考えもあります。しかし、そう言っている日本料理の歴史自体は、前述のように過去からそのような画一的に発展をしてきてはいません。唯一、踏襲しているのは茶懐石と禅寺での精進料理だけではないでしょうか。これらの二つのジャンルは、ある限られた方のみが対象で、多くの日本人はそれらを試すことも少ないのです。しかし、個人的には、この領域はしっかりと後世に残してほしい文化だと思います。茶懐石料理(懐石料理)と精進料理は伝統的な手法と文化を継承して発達して欲しいと思います。料理の目的が明確で芯の通ったこの二つの文化はそのまま残るのが良いですし、私自身はこれも大好きです。

そして、もう一方の私は、より美味しい料理を提供されると嬉しいのです。その時は、ジャンルなど関係ないのです。日本食にイタリアンが加わっても、フレンチに広東料理が加わっても、美味しいのであればそれはゆるされます。クリエーティブな発想と思考はむしろ喜ばしいのです。

歴史や伝統に基づく、ある意味重厚な料理も残してほしいし食べたいです。一方、クリエーティビティーな料理も食べてみたいという我儘な私の願いです。多くの方が同じような考えなのではないかな??と思うのですが?

文化を踏襲しながら、新たな知を融合していくという手法は、日本人にとって最も得意な分野です。日本と言う国は、歴史を紐解けば聖徳太子が「八百万の神」を作り、宗教を宗派を越えて何でも受け入れられという日本人の精神構造を構築してから、本格的な宗教戦争が無い珍しい国です。その何でも取り込み、融合し、新たなものを作り出すという気質は、明治維新や、直近の高度成長期では国の発展に大きく寄与しています。

話しを戻します。日本料理e.が今後どう発展していくのかが楽しみです。止まらずにどんどん進んで行って欲しいものです。
日本料理e.の室内環境は、洋風仕立ての白壁とむくの木で構成されています。静かで素敵な環境です。これも、千葉シェフが目指そうとする料理を演出しているのだと思います。

さて、料理です。
先付け :マキエビと ホタテとうるいに こごみの辛子餡かけ
優しい味で、千葉シェフを印象付ける料理でした。何も出しゃばらない美味しい餡かけです。


お凌ぎ:牡蠣と里芋のみぞれ合えの柚椀
柚子の器なので、その香りがうれしい料理です。牡蠣と芋が良く合います。それに、大根みぞれが絡んで優しい味に仕上げています。最期に残るジュースを飲みたかったのですが、隣にスプーンを用いして下さっていたのに、その存在に気づきませんでした。失敗ですね。

八寸:

  • フォアグラの茶碗蒸にセリ餡かけ
  • 春菊の呉汁和え
  • さつまいものキントン
  • カニときゅうりの錦糸卵巻き
  • 八幡巻
  • 鰯と大根の酢の炊き合わせ
  • チーズ入り蕗の薹の天ぷら
  • マキエビ頭の天ぷら
盛り合わせとして出されたのですが八寸です。
一つひとつが丁寧に造られています。食材の美味しさを引き出して下さっています。春菊の呉汁和えは、呉汁のインパクトが少し弱く春菊もおとなしい感じがしました。お互いに主張が強いのでどちらも弱まってしまったように感じます。強い者同士をどちらも強く感じさせてくれるともっと嬉しいと感じました。チーズ入り蕗の薹の天ぷらはそのチャレンジが活きていました。青カビを使っても面白いと感じました。

吸物 :アイナメとうぐいす菜(京野菜の蕪菜)に大根のお吸い物

お吸い物は、一番楽しみにしていました。お店の出汁を知るのに最も良い料理ですし、この味がその店の基本的な味になるので。
昆布と鰹の出汁でした。基本はこの組み合わせだそうで、昆布をしっかり効かせて鰹は少し弱めの香りにしています。美味しい出汁です。最近、鮪節を用いるお店の有ることを尋ねると、普段は使わないのですが、おせちには鮪節を使うそうです。鮪節の方が痛みが遅いので、おせちにはこちらの方が良いそうです。

お造り :
  • 平目
  • えんがわ
  • ぶり
  • ウニ
  • ふく白子のふく巻
どれも美味しいですが、トラフグの白子は美味しかったです。白子と刺身と皮を一緒に口に運ぶと、白子が溶けて、次に刺身の触感と皮が河豚の身の美味しさを連れてきます。一度に楽しめました。


焼物 :さわらとアサツキの田楽焼き
鰆は、春を呼ぶ魚と言われますが、実はこの冬の時期が一番美味しいと言われています。美味しい鰆でした。また、あさつきがアクセントになっていて田楽を絡めると美味しさ倍増です。

季節の皿 (鉢肴):きんきと零余子(むかご)の蕪蒸し、かわいい器と共に
キンキも美味しいですが、蕪にまみれたむかごも美味しいです。むかごがユリ根の代わりになるのだということを学びました。これは使える。


強肴:仙台牛の和風ローストビーフ
仙台牛のイチボのローストビーフですが、火の入り方が絶妙でした。低温調理による料理ですが、美味しく仕上がってます。香りも良いし、味は牛の旨味が出ていますし、当然柔らかいお肉です。
お客さんによっては、ピンクの肉ではだめで、しっかり焼いてほしいという要望もあるそうです。赤い肉(生肉)は怖いという発想です。勿体ないですね。旨味が全く別物になってしまいます。しかし、それも好みでしょうか???

御食事
  • 鯛と里芋にカラスミのたき込みご飯
  • 味噌汁:豆腐となめこ
  • 香者:人参、山芋、菜
この炊き込みご飯は美味しかったです。カラスミの味がとてもよい料理です。カラスミは自家製だそうで、普段九州で手に入るカラスミの香りとは全く異なるものでした。カラスミ独特のシツコイ香りが無いので、このカラスミはいろいろな物に合わせられそうです。超粗挽き十割蕎麦に合うものを探していますが、このカラスミはその一つになりそうだと思います。一度チャレンジしてみます。


甘味
  • 水菓子:イチゴ、キウイ、オレンジ
  • デザ―ト:黄粉のアイスクリーム

最期に、先ほどの土鍋の炊き込みご飯んで余りをおにぎりにして下さりました。明日の朝食?です。これは、うれしいお土産でした。
(追記)
翌日に、このおにぎりをいただきました。「冷めても美味しいササニシキを使っているのです。」と言われていたように、美味しくいただきました。冷めると、カラスミの香りが弱くなるのを感じました。また、鯛が前に出てきて、存在感を増します。