ラベル 中華 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 中華 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2018年4月19日木曜日

食べ歩き(137) KUROMORI 中華 仙台市

仙台のKUROMORIさんへ再訪問です。
昨年末に伺って以来、久しぶりになりました。
内装を変えられたとそうです。また、スタッフも変わられたそうです。
秋田の高村さんとのコラボのことは高村さんから伺っています。高村さん曰く、「黒森さんの成長が加速度的に早まるのではないか?これからが楽しみです。」4ヵ月が経ち、どんな料理になっているのか?楽しみにして伺いました。

来月も予約していて、来月の料理は今日の訪問時に相談しましょうということです。黒森さんに何かアイデアがあるのかもしれません?
仙台空港駅近郊で仕事を終えて、評定河原の和菓子やさんを経由して、一時間ほどかけてゆっくり歩いて行きました。

門を開けたのが予約の10分前でした。今回は、遅刻せずに間に合いました。カウンターが一新されオーク調の色合いに。席数は、7or8です。店内には黒森シェフとソムリエの小岩さんが居られます。

テーブルに用意されたメニューを開くと、前回とは全く異なる内容のの記載です。Oh!!すでに内容が大きく変わっています。これは、楽しみです。

最初は、石巻産渡り蟹の老酒漬けです。渡り蟹の香りと味わいが強烈に出迎えてくれました。渡り蟹は手で掴み殻の上からかぶりついて絞り出しました。いきなりお行儀悪いと叱られそうです。濃厚な渡り蟹のスープで口の中が満たされます。

続いて、中華でも、八寸???です。
角田野田鴨のブラッドオレンジ冷菜、これは、鴨独特の臭いを除いた処理をしているのではないかと思います。鴨ですが、繊細は味の鴨です。
築館産漢方牛タンの冷菜は、少しだけ牛の脂を感じる一品でした。
つぶ貝の香り煮は、醤油で良く煮込まれていて柔らかいつぶ貝に仕上がっています。
南三陸産活鮑の冷菜は大変柔らかく蒸された鮑で、下に敷かれた青菜に胡麻油がまぶされているので、ゴマの香りがほんのりしました。胡麻の香りと一緒にいただきました。

石巻産鰹と新玉葱の冷菜です。生鰹を中華醤油とピーナッツオイルで調整しています。生の鰹の癖が消え、ピーナッツオイルでコーティングされた鰹は美味しかったです。オリーブオイルとの鰹とは異なり、ピーナッツオイルも美味しいです。

石巻産真鯛の昆布〆の椒麻ソース。真鯛は昆布で浅めに〆て、ほのかに昆布のグルタミン酸のうま味の香りがします。その昆布〆に椒麻ソースが合います。昆布のグルタミン酸と椒麻ソースのうま味が相乗効果で増すからですね。

気仙沼産ふかひれと石巻産雲丹の餡かけの中に小龍包が居ます。シェフ曰く、「最初は、小龍包を崩さずに餡だけを楽しんでから、小龍包を崩して混ぜて食べてみて下さい。」という指示に忠実に従いました。ウニのスープ餡ですので旨いです。それに小龍包の中の肉汁が混ざり、喧嘩しないのかなと思いましたが杞憂でした。海のウニと肉汁が混ざると、これまた美味しさ倍増です。この方法は色々と応用できそうな組み合わせとアイデアです。

角田齊藤豚の炭焼き叉焼は、前回もいただきましたが、肉の甘味が抜群ですし、果物の香りもします。本当においしい叉焼です。

ここで、シェフからメニューに無い品ですと出されたのは、バーベキューソースで焼いた骨付きスペアリブでした。焼き具合と骨の周りの脂身のうま味が凄い一品でした。滅多にやらないということですが、これも、一品にしてよい内容です。

色麻の白菜つぼみ菜の炒めは、野菜のうま味をほんの少しだけとろみ付けした上湯スープが野菜の香りと菜の優しい味を強調します。上湯と野菜が美味しいです。

築館産漢方牛ほほ肉の赤ワイン煮は感心するほど柔らかく煮込まれています。もちろん、どこも荷崩れしていないのです。ここまで柔らかい肉なので、フォークで押すと崩れます。でも、出された時のお皿の上の煮込み肉はしっかりとした形をしていました。
どう煮込むのですか?と尋ねると、「中華の煮込み方法は採っていない。洋の煮込みで最後まで煮込んで、最後の処理だけを中華で仕上げています。」とのことです。よって、ワインで煮込んで、最後に砂糖と醤油で味付けして終わりのようです。しかし、火を入れて、休ませて、また火を入れ休ませるの繰り返して洋の煮込みで仕上げた品のようです。これは、美味しいです。

ここで箸休めで、超アッサリ料理の「くらげとうるいとルッコラの和え物」でした。前のワイン煮込みの余韻をここでリセットしてくださいという意思を感じます。胡麻油で和えているのですが、大変アッサリした和え物です。

リセットされた舌に、ダブルメインのように「気仙沼産青鮫ふかひとスッポンの煮込み」です。フカヒレの上湯煮込みに、煮込まれた大きなスッポンが隠れています。フカヒレは金糸が上湯一面に散らばっています、その中に大きな、これも大変柔らかく仕上げられたスッポン肉が隠れています。
このスッポンの煮込み具合、前の料理のほほ肉のワイン煮込み共に、食材の状況に合せてギリギリのところまで煮込んでいます。決して崩れないように、かつ、食べごろの柔らかさに煮込むところは流石です。

デザートは杏仁豆腐のブラッドオレンジソースでした。この杏仁豆腐の仕込みは大きく変わったそうです。前は数日分を仕込まれていたようですが、今は、毎日その日の分だけのジャージー牛のミルクを大崎から送ってもらい、仕込んでいるそうです。やはり、それが美味しいそうです。

最後に、おまけの中国茶の蒸しパンもいただいちゃいました。

ソムリエの小岩さんが入られ、相互に提案しながら大きく変わろうとしているKUROMORIです。既に、変わりましたが、益々の変化が非常に楽しみです。中華食材の宝庫である震災後の宮城県で店を出された意義を芯に持たれたお店がどう変わっていくでしょうか?

2018年4月1日日曜日

食べ歩き(133) フルタ (Furuta) 中華 銀座

FURUTAは、岐阜開化亭オーナーシェフの古田等氏が銀座に開いた店で、大変著名な店ですので予約がとれないお店です。大変ラッキーだったのですが、たまたま予約ができて伺うことになりました。お店に伺う際には、できるだけそのお店のシェフや親方のおまかせで、最も良いものでお願いしています。そうすることで、当日の最高の食材をどのように提供して下さるのかが楽しめます。また、その店の仕入れの状況も良く分かります。加えて、シェフや親方との勝手に思い込んでいるのですが真剣に向き合うことができまるのではないかと思います。これ以上のものは、当店では出せませんというところをお願いするのでそれは楽しみです。しかし、今回は初めて最高の値段でお願いするのは止めることにしました。

予約時には一人15万円でお願いしていました。その後にご連絡して、お料理や予算のことを相談しました。最高のお料理だと一人40万とのことです。さすがに高額ですので、内容を伺いました。中華ですので、乾物の食材はピンキリです。ツバメの巣にしても、いろいろな物があります。最高のマレーシア産でも様々で、日本人がフィリピンまで赴き、フィリピンの国家から許可された場所で品物を採取して日本に持ち込む「穴燕の巣」が最も高価だそうです。穴燕のことはNHKのダーウィンが来たで紹介されたようです(以下の資料参照)。このような品には、絶対に間違いはないそうです。これをふんだんに使用します。また、鮑も南三陸9頭吉品鮑を使用するそうです。南三陸吉品鮑は、勿論、ブランド鮑で数字が小さくなると大きいのですが、これまでにいただいたのは南三陸31頭吉品鮑でした。9号というのは相当に大きな鮑です。という説明の後に、「ボリュームが減りますが、15万のコースでも同じ食材が使えますので楽しめますよ。」「量は多少減る分は、最後の食事で調整出来ますから。」という大変親切な対応でした。結局、予定通りのものでお願いすることにしました。それでも、一人で15万という食事は生まれて初めてです。その内容が大変楽しみです。

<参考:吉品干鮑について:三印蓄養場HPより転載> https://www.excite.co.jp/News/bit/E1465965751258.html?_p=3
  • 「干鮑」の歴史は古く、江戸時代まで遡ります。その当時より中国に輸出を行っており、岩手県産の干鮑は中国の食通たちから高い評価を受けていました。明治に入り、現三陸町吉浜出身で三陸漁業に尽力した実業家・水上助三郎が製法を確立。中国における“吉品ブランド”をさらに強固なものにしました。この吉品製法を忠実に再現し、岩手県産天然鮑で作られたものが “吉品干鮑(きっぴんかんぽう)”です。“吉品”の由来は諸説ありますが、産地の吉浜の音読み「キッピン」と中国で縁起が良いとされる「吉」をかけて吉品鮑としたと言われています。
  • 干鮑の評価は、大きさと肉質の良し悪しで決まります。充分に乾燥し、深いべっこう色や飴色で、色艶が良く、太陽光にかざして全体が透き通っている物ほど良質と言われ、また、大きくなればなるほど価格も跳ね上がります。
  • 吉品干鮑は大きさでこそ他の産地に及ばないものの、北方系鮑の大味ではない締まった肉質に加え、かぐわしい乾物特有の香り、独特の深みのある味、もちっとしたすべらかな食感。この組み合わせが、世界一味にうるさいと言われる中国の食通たちをうならせ、最高級の評価へとつながっています。
<参考:穴燕のことについて詳しい説明>
  • 第125回「探検!巨大穴 ツバメの巣を探せ」2008/11/16(日)午後7時30分~http://cgi2.nhk.or.jp/darwin/articles/detail.cgi?p=p125
  • 穴燕の巣の成分:水溶性タンパク質が60%、多種のアミノ酸(シアル酸)と水分が10%、他に繊維質、炭水化物と少量の脂質、更にカルシウム、ビタミンB1、カリウム、リン、ヨウ素などのミネラルも含まれており、変わった組成で、動物性食品とも植物性食品ともいい難いものです。児童の発育を助長し、病後と産後の回復を速める働きがあります

当日です、珍しく出かける間際に仕事の電話があり、少し出発が遅れました。フルタに到着したのが約束した時間の1分前です。店の前には、おかみさんが出て出迎えて下さいました。ご挨拶して、店の中へ、遅れそうでしたがそれでも一番乗りでした。最も奥の席に通されました。古田シェフにご挨拶して着席です。 

テーブルの上には本日のメニューがあります。早々に古田シェフが、「十部にお楽しみいただける内容ですから。楽しんで召し上がってください。」と、こちらの心配を先回りしてお話下さいました。御礼を言い、ディナーが開始です。

最初に目の前に出てきたのが、トレーに乗った大きな活鮑です。
「これは、伊勢湾マダカ鮑です。今朝は伊勢から入ったもので、まずまずの大きさです。」「これを、上湯で湯通ししてお出ししますが、本当に美味しいところだけ。」と言われて調理に入られました。
北海道在住の人間にとっては、鮑に巡り合う機会は多いと思いますが、このサイズはなかなか見ません。蝦夷鮑は比較的大きさは小さいので。先ほどの古田シェフの話の続きで、「マガタ鮑はこれ以上大きなものも昔はあったのですが、最近はなかなか入らないそうです。このサイズも久しぶりかな。乱獲が問題なんでしょね?」というお話でした。

【マガタ鮑 上湯湯引き】
出てきたマガタ鮑の上湯湯引きは、3枚の鮑に変身です。3枚でした。この部分が美味しいですとのことです。早速いただきました。コリコリした鮑ではありませんし、煮鮑ほど柔らかくありません。活蛸まで硬くなく、何とも絶妙の硬さです。味は、鮑の香りと味を感じた後に上湯の香りが残ります。湯引きという命名通りにほんとに少しだけ湯引きしただけです。素材を活かすために上湯を用いるのは、和食の食材とだしの使い方と同じです。

【佛跳牆(フォーティャオチァン) 穴燕の巣】
「修行中のお坊さんもガマンできずに塀を越えて飲みに来る」という意味を持つスープ料理です。昔読んだ『美味しんぼ』にも登場していたと思います。漫画の世界が飛び出してきたようです。十数種以上の食材を煮だして作るスープで薬膳スープです。これは、生涯で初めての料理なのでどんなものなのか?楽しみです。

目の前に、壺に入ったスープを出されました。香りが柔らかくて、これまでに経験したことの無い香りです。コンソメ、上湯、頂湯でもこの香りとは違います。魚肉から出る核酸系のうま味の香りではなく、かといって、海草や野菜からのアミノ酸中心のうま味の香りでもありません。また、これらをブレンドした一番だしとも異なります。どちらかというと一番だしに近いですが、もっと深みのある香りです。

佛跳牆の壺の隣には、透明はものが白い皿に乗っています。「これが、先日お話した穴燕の巣です。」「ウミツバメではなく、穴燕の巣です。」「現在日本で、マレーシアのボルネオ島の穴燕の巣を手に入れられるのは、私だけだと思います。」とのことです。「九州に住む方が、命がけでボルネオに出向いて採取してくるので、彼以外に手に入れられる人がいない。」そうです。

先日、古田さんから「穴燕の巣」のお話を電話で聞いたので色々と調べてみました。すると、確かに手に入らないようです。本場中国の超高級店でも、本物は手に入らないようです。まがい物が大変多く流通していて、気をつけろというメッセージが出回っています。もちろん、燕の巣はフカヒレ同様に、それ自体が味を持たないので、その食感と食材の持つ薬膳としての価値をいただく食材です。とはいえ、実際に燕の巣とフカヒレは結構な熱量と栄養素を多く含むのです。その為に昔から中国では珍重されてきたのだと思います。

この最高の食材の穴燕の巣に最高のスープである佛跳牆にかけたものをいただいてみました。佛跳牆の味は、香りの時に感じたように、これまで経験したスープとは全く異なりました。口の中で柔らかく広がるのですが、うま味は全てのうま味受容体を刺激するような深みがある味です。5つの味覚を全員出動しながら、それとは異なる雑味のようなものもあり、それが雑味と感じないような不思議な味です。その中にある柔らかい穴燕の巣をいただくとスープが絡んできます。食感、香り、うま味(5味覚)のバランスが今迄の経験値にはなく、大変新鮮で美味しかったですし、体にも良い一品なのです。

【ベルガ―キャビアの冷製ビーフン 太白胡麻油和え】
キャビアはカスピ海のチョウザメの種類によって卵の粒の大きさとブランド価値が異なります。
大きい順からベルーガ(Beluga;オオチョウザメ)、オシェトラ(Oscietra;ロシアチョウザメとシップチョウザメ)、セヴルーガ(Sevruga;ホシチョウザメ)キャビアと呼ばれので、今日目の前にあるのは最も大きなベルガ―です。最も高級なキャビアです。それがこんなに乗っかっていて良いのでしょうか?
冷製ビーフンだけいただいてみました。すると、アッサリしていますが、少しだけコクがあります。何のコクなのだろうか?と疑問に思い古田さんに尋ねてみると、「塩と少しの胡椒に太白胡麻油を和えている。」そうです。太白胡麻油によるコクなのだと納得です。「少しだけ用いるのですか?」と追加で尋ねると、「そうです。わずかですが、効きますよ。」とのことです。はい、美味しいです。大変アッサリしているのですが、コクが良いバランスで潜んでいるのです。
これに、ベルガ―キャビアをかき混ぜていただく。キャビアもさまざまなんだな??と感じます。食感と味が全く異なります。これがキャビアなのでしょうね?!?!言葉が無いくらいにアッサリとした美味しい料理です。自然の食材を組み合わせて、可能な限り手を加えないで美味しさを引き出しています。

【十二頭 乾燥鮑の煮込み】
前述のように十二頭の大きさで吉品鮑です。このサイズの差が大きく値段に跳ね返るそうです。大きな煮鮑です。乾燥鮑の戻しは、その方法やかける時間などにより、大きく出来上がりが変わるそうです。柔らかくもできるし、その手前で止めることもできるそうです。私は今まで、煮鮑は柔らかければ柔らかいほど料理人の腕が良いのだと思っていました。しかし、この後のお話で、目から鱗でした。

いただいた鮑は、鮑の硬さを少し残して、噛むことで味が楽しめる程度の硬さに仕上げています。私自身、このくらいの硬さが残っていると美味しいなと感じました。これ以上に柔らかい煮鮑をいただいたこともありますが、柔らかすぎると噛むことで味わえる鮑のうま味が味わえなくなると感じるからです。しかし、これまでは柔らかい煮鮑を出すシェフほど良いと思い込んでいました。ですから、この鮑をいただいた時に、古田シェフの腕は、この程度なのかな?と思いながらいただいていました。

そこで、思い切って聞いてみました。私はこのくらいの硬さの煮鮑が好きなのですが、柔らかい煮鮑が最高だという方も居られますが、どうなのでしょうか?」「鮑は柔らかく戻すであればいくらでも柔らかく戻すことができます。ただ、あまり柔らかすぎると噛むことで味わえる鮑を感じられなくなります。適度に戻さないとダメですね。」
「この鮑は何日くらいかけて戻されたのですか?」「実際の戻し時間は4-5日程度でこのくらいの状態になりますが、その大きさや状態によって戻し時間は変わりますし、皆さんそれぞれのやり方で戻しているので、時間だけではないです。」
スープは、戻し汁のみを使用し、その他状況により加えてるのは、数滴の醤油や焦がし砂糖少々だけだそうです。

【ホワイトアスパラガスの春巻き】
毛蟹の春巻きか、ホワイトアスパラガスの春巻きにするか尋ねられました。ホワイトアスパラの産地を伺うと、「フランスロワール産ホワイトアスパラガスです。」と聞いたので、即答で「ホワイトアスパラガスでお願いします。」

フランスロワール産ホワイトアスパラガスは初春に出てくるアスパラガスで美味しと言われています。フランスやドイツの人は、ホワイトアスパラガスが大好きです。ドイツ人とドイツのレストランで一緒にディナーを御馳走になっていた際に、いくつかの品が出てきて、次はホワイトアスパラガスのソテーだと、これは凄いんだ、みたいな勢いで提供されたそれは、太いホワイトアスパラガス5本がソテーされホワイトソースがかけられているものでした。

私は、これがメインではないと思っていたので、こんなに食べて次にメインが来たら食べられなくなるなと思い、少し残しました。するとホワイトアスパラガスがメインだったのです。その時のホワイトアスパラガスの味が忘れられません。「全部食べれば良かった!!」。もう一つドイツで忘れられない食材として、小さな町のHOTELの朝食で出された、黒くて、酸っぱくて、硬いパンです。最初にいただいた時は、何でこんなパンが存在するの?と思うくらいのパンだったのです。数日これをいただいていると、また食べたくなるどうにも困ったパンです。あれから、日本国内で探したのですが、あのパンには出会えていません。

話しを戻します。
結論として、アスパラを選んで「大正解だ!!」と感じました。蟹の方は想像がついたのですが、ホワイトアスパラガスを油でじっくり揚げるとどうなるのか想像がつきませんでした。出された物にスプーンが付いてます。「最初は熱いので、スプーンで少しずつどうぞ。」とのこと。スプーンでホワイトアスパラガスを一口入れると、想像を遥かに越える代物でした。トロトロで、甘みがあり、香りがあり、経験が無い美味しさです。3日前の秋田の日本料理たかむらの鮟肝同様の衝撃でした。何故、アスパラがこうなるのか?という問いを古田さんに向けるのを忘れるほどで、結局聞いていなかったことを反省しています。できるなら作ってみたいです・・・ね!

【特選ハンマーヘッドシャーク 上湯煮込み】
ハンマーヘッドシャーク(シュモクザメ)の尾ヒレの金糸のフカヒレなので、相当高価なフカヒレです。それをふんだんに使用し上湯で煮込んでいます。金糸なのでフカヒレの1本1本が太くしっかりしていて、姿煮の1本とは比較にならないほどに太いです。フカヒレ食感が大変良い状態です。それに、フルタの源流である上湯スープですので、おいしいです。また、赤酢が用意され、どこかで加えると、味がまろやかになりますというこでした。実際にやってみると、確かに味が変わり、マイルドになります。
上湯は毎朝6時から仕込みを開始して午後3時ころに終わるそうです。上湯へかける時間は相当です。

【豊後水道 天然トラフグの揚げ物】
天然物トラフグですので、食材としてはこれ以上ないです。これを唐揚げではなく素揚げして、ニンニクとネギで軽くいためたものです。トラフグの揚げ物は想像の河豚の味ですが、ニンニクとネギでのローストとこんなに合うのかと?驚きでした。ニンニクとネギですので、うま味成分を多く含みます。この二つが淡泊なトラフグに絡むのでウマイの塊のようです。

【飛騨牛フィレ肉 十年味醂オイスターソース】
飛騨牛のそのままの味を大事にした品ですが、ソースの十年味醂とオイスターソースの相性が良いです。これに砂糖と酒を少々使ってソースを調整するそうです。本来は中国の甘酒を用いるのが良いのですが、最近は砂糖と酒にて代用しているそうです。

これで、15万円のコースはほぼ終了です。ここからは、共通のお食事タイムです。
10品の中から好きなものを好きなだけというオーダーバイキング方式に突入です。
「ここに記載の無いものでも、ある食材で作れるものであればオーダーしてください。」「今日は、毛蟹がありますし、旬の筍もありあmす。」

炒飯は食べてみたいのでチャーハンをお願いすると、「煮穴子があるのでそれでチャーハンしますか?」との問いです。「では、煮穴子でお願いします。」「一緒につゆそばはいかがですか?スープ代わりに良いですよ?」「では、それもお願いします。」「ただ、他のものも食べてみたいので量は少なくしてください。」
パラパラチャーハンは、煮穴子の甘味が加わります。しるそばは、旬の筍入りになりました。こちらは、上湯スープを濃いめにしているそうです。このスープも美味しいので最後までいただきました。


「他にもできると言われていましたが、天津飯できますか?」「蟹があるので、できます。」大好きな玉子料理をお願いしました。待つこと、数分で出来上がりです。何しろ仕事が早いです。これも同じように上等な上湯を餡かけにつかうので、全体は上湯の餡かけがまとめてくれます。玉子焼きはアッサリですので、サラッと食べられます。

黄韮の焼きそばが次に気になったので、これもお願いしました。これは、細麺をサッと油通しして黄韮と炒めます。カリカリ麺に黄韮が合います。

続いて、担担麺です。これも、大変おいしい担担麺です。あまり辛くしていないようで、私にはちょうど良い辛さです。芝麻醤がコクがあり美味しいので担担麺が活きます。もう一度いただいてみたい担担麺です。ここで、少し悩みました。少しだけまだ入りそうですが、デザートもあるし。しかし、折角なのでまだいけると、冷麺をお願いしました。

冷麺も同じ麺を使用していますが、ゆで時間は他とは異なるようです。あっさりした麺で野菜も少しあるので、担担麺の余韻を消し去り、口の中まで掃除してくれる冷麺でした。最期にしようと思い、最後に麻婆豆腐をお願いしました。ご飯は、口休み程度で良いので2口ほどお願いです。

最後の麻婆豆腐が絶品でした。麻が効いていて、麻婆豆腐をいただくと、最初に甘みと塩みを感じます。次いで辛みを感じます。そして甘みと塩みと辛みをの3者を感じて、それが続き、呑み込むと同時に麻(山椒)による痺れを口腔内の奥の方で感じます。まるで、打ち上げ花火が広がるように、痺れがフワーット広がるのです。そして少し経つと消えていきます。これが繰り返される。こんな麻婆豆腐を食べたことがありませんでした。四川料理の有名店での麻の効いた麻婆豆腐は、麻を感じるだけの麻婆豆腐でしたし。最後の料理でまた驚きをいただきました。

そうでした、辛いのが嫌いではないですが後回しになる傾向があるのです。そんな理由で、新橋の趙楊に伺ったことが無いのです。しかし、この麻婆豆腐をいただいてみて、噂の趙楊の麻婆豆腐も試してみたくなりました。

【デザート】
きよみオレンジ(多分)、マンゴー、シャーベットに茶葉焼きを添えて
杏仁豆腐にウミツバメの巣を添えて
ライチ茶
杏仁豆腐のウミツバメの巣を添えられた美味しい一品でした。

ごちそうさまでした。素晴らしい内容のメニューで、ワクワクでした。始めていただく料理で、その味、食感、香りを感じました。どれも、食材の選択からはじまり、その準備、料理と感心させられます。食材の良さを引き出そうとされていることが理解できました。まだ、進化しようとされていることもうかがえました。「ネギは切ってその場で使うことでよりうま味を引き出せるので、手順を変えようと思ってい居るんですよ。」というお話などはそれを物語っていました。また、伺えると良いです。


価格:180,572円
熱量:約3,762kcal

2017年12月19日火曜日

食べ歩き(112) KUROMORI 仙台市

仙台で本格的な中華を提供しているKUROMORI に伺いました。
黒森洋司シェフのこだわりを随所で感じられるディナーでした。

約1ヵ月ほど前に、仙台のヒロセガワサロンの教師としてお会いしましたが、今日は黒森シェフの中華を楽しみにして伺いました。仙台の街中は、光のページェント開催中で道路が混んでいて、15分ほど遅れてしまいました。店に入ると、すでに1皿目が終わるところでした。スミマセン。年配の二人、男女ペア一組、おひとりが私を含めて2人です。

最初の皿は、あん肝の四川ソース、スッポンの煮こごり、平目の昆布〆です。3品共に、食材は大変良いものですし、スッポンの煮こごりは、その食感が抜群です。

このあとに、角田市の斎藤ブタ(斎藤さんが育てたブタ)が、叉焼とバラ肉焼きで出されました。斎藤ブタは、黒森シェフが名付け親のブランドブタだそうです。シェフが食べ歩き見つけた、本当に美味しいと思えたブタだそうです。齊藤ブタの叉焼とバラ肉焼きは優しい甘みと良い香りを感じさせる肉でした。バラ肉焼きの方は、当然ですがダイレクトに豚の甘みと香りを感じられます。異なる2つの調理法で斎藤ブタを楽しみました。

次がイヨイヨお待ちかねの、「気仙沼吉切鮫尾ヒレ(フカヒレ)の煮込み」です。フカヒレは、1週間くらいかけて戻すそうです。何も余計な物を加えていないフカヒレの煮込みは大変優しい味です。そもそも、フカヒレには味がありませんが、この味がフカヒレ本来の味なのですと錯覚させるような味に仕上がっています。食感は溶けるようですがゼラチンの感触も主張します。これまで、そんなにたくさんのフカヒレをいただいた訳ではありませんが、これがフカヒレなのでしょう。今後は、このフカヒレが基準になるので、この後にこれを越えるフカヒレに出会うのが難しいのではと思います。

「地鶏のパリパリ揚げ」「芽キャベツの上海蟹あんかけ」と続きました。メインが「鴨とちじみほうれん草の甜麺醤ソース」です。この合鴨も柔らかいけど鴨のしっかりした歯ごたえを持ち合わせています。バランスが抜群です。

鴨がメインと思っていたら、そうではなかったようです。次に、「南三陸31頭吉品鮑の煮付け」が提供されました。吉品鮑は干し鮑の中では最高の品です。これを、オイスターソースを用いずに、自家で牡蛎を用いて煮込んでいるそうです。このサイズの干し鮑は戻し初めから料理として出すまでに20日前後をかけて料理するそうです。

吉品乾鮑というのは、南三陸の吉浜で取れた鮑を糸で繋いで天日干しするそうです。黒森シェフは、今年天日干しをされたそうです。生産の現場に出向いて、生産の現場にまでこだわって食材を選ばれているのがよくわかるお話でした。吉品鮑を次に食べる機会を持てるのかな?と漠然と思いました。

吉品鮑に関する「国際ブランドとしての岩手県産“吉品乾鮑”の価値と課題 -地域資源の価値創造のために-」(2016 宮田勉)という論文があります。これによると、17世紀から中国では干鮑を高級料理として食していたようです。岩手県産乾鮑(吉品乾鮑ブランド)は長きに亘り存続し、現在ではトップ・ブランドに君臨しているようです。宮城県はフカヒレどころか17世紀から築き上げた世界ブランドがあるのですね。

鮑の後には、〆?の「香麺(平目のだしの拉麺)」でした。

「まだ食べられる❓」と問われ、「はい」と答えると、麻婆豆腐を用意してくださいました。宮城県の村田町で採れる空豆から毎年作っている甜麺醤だけで作る麻婆豆腐も美味しかった。
デザートは、杏子の種から作られた杏仁豆腐でした。初めて食べた本物の杏仁豆腐です。これが杏仁豆腐なのだと認識しました。

(食材)+-(ゼロ)と言う、食材を活かす料理を堪能しました。
黒森シェフのポリシーに賛同です。是非、また伺いたいと思います。
気仙沼吉切鮫尾ヒレの煮込み
原鰭(げんびれ)
地鶏のパリパリ揚げ
芽キャベツの上海蟹あんかけ
鴨とちじみほうれん草の甜麺醤ソース
南三陸31頭吉品鮑の煮付け
村田の空豆甜麺醤の麻婆豆腐
杏子の種からの杏仁豆腐
<参考資料>
(1)2016 宮田勉 国際ブランドとしての岩手県産“吉品乾鮑”の価値と課題 -地域資源の価値創造のために- 国際漁業研究  第 14 巻,2016

2017年11月21日火曜日

食べ歩き(110) 厨華房 曼田林 札幌市

厨華房 曼田林に伺いました。ランチで大変込み合う街中中華のお店です。

本日貸切の看板の店内へ、2組の予約で貸切なのだそうです。私たちは、7名で伺いました。もう一組も8名のようです。

昨日積もった初雪の寒い外から店内へ。店内は想像以上に暖かく迎えてくれました。厨房が全く見えない店の造りですので、どんな方が料理をされているのかは不明です。出される料理と味から想像するしかないのです。テーブルでお世話をしてくださる方は、清楚な方が二人で対応してくださいます。

最初の料理は、鯛と三つ葉のサラダが大皿で出され、食事が始まりました。その後は、大皿で出される料理と、小分けされて出される料理が混在してます。出された物は、すべてが大変おいしい料理でした。

メニューは次のようでした。
エビチリは大きな海老を用いて、あまり辛くなく調理されていて、大変おいしかったです。最後のあんかけ焼きそばは、食べきれない量です。
以下の写真の料理の他にも、前述のエビチリ、牛肉のサンシャーター炒め、フリッタ3種(タラ、椎茸、オクラ)なども加わり、飲み放題付きで5千円でした。コスパの高いお店です。安いのですがしっかりした中華でした。
鯛と三つ葉のサラダ
よだれ鶏のユーリンチ
もち豚のリンゴ炒め
牡蠣と長芋の漢方炒め
あんかけ焼きそば(ボリューム満点でした)
杏仁豆腐