昔から週に3-4日しか営業していなかったのですが、今もそのようで、月、火、木、金のみの営業のようです。先代が数年前に亡くなられたそうです。合掌。
変わったこともありますが、お店のセルフサービスは変わっていませんでした。オーダーして、ラーメン食べて、丼を返して、お金を払って帰るという、懐かしい流れに乗ってきました。
十八番のラーメンの味を覚えていないというのが正直なところでした。しかし、十八番のラーメンを忘れられずに30年経ちました。レモンが乗っている塩ラーメンの記憶と、ラー油を別売りしていて、好きな人はこれを入れて食べるのですが、私はラー油派ではないので、ラー油はいつもNotオーダーでした。
最初に店に入り、先日電話した者で営業時間中に到着したことを伝えると、
「先日の電話のかたね!」と覚えていてくれたようです。これは予想外の反応で、うれしかったです。塩の「中」をお願いして座敷の方の席にてラーメンを待ちます。
10分ほど経つと、名前を呼ばれ、厨房脇にラーメンとご対面に行き、丼をいただいてきました。
ラーメン丼を持った瞬間に、「レモンとスープの香りが届きました・・。」
「これっ、覚えてます。」この瞬間、「この香りの組み合わせが忘れられなかったということを、思い出しました。」
ラーメンの香りとレモンの香りを一緒に経験したのは、十八番が最初で、その後、この経験をしていなかったです。これも、不思議です。他にも多くのラーメン店があり、提供している店もあるのでしょうが、能代を離れてから、ラーメンを食べることが段々と減り、今では殆どありません。そのために、このような経験が無かったのかもしれません。
「何故、ラーメンを食べなくなったのだろうか?」
十八番の衝撃を上回る店が無かったのが原因か?
ラーメンではお腹がいっぱいにならないので、物足りないと感じていたのが原因か?
脂肪を意識し始めたことが原因か?
良くわからないのですが、ここ10-20年食べていないのです。
蕎麦に嵌ったのも原因かな!?
30年ぶりの十八番の塩ラーメンは、美味しかったです。
蕎麦にもレモンが合うかもと想像しながら、店を後にしました。すだち蕎麦もあるので、合うと思います。
能代駅に着くと、秋田行きの電車までに1時間ほどあります。
駅の隣に、能代の観光案内所があるので、お茶するところを聞きに伺いました。
お茶より、こちらはどうですかと紹介されたのは、駅から10分ほどのところにある、昔の料亭後ということです。時間もあるので、ブラブラと歩いて向かいました。
「金勇(かねゆう)」と言う料亭です。30年以上前に、一度伺ったことがあるような門構えです。中に入り、靴を脱いであがると、廊下に見覚えがあります。入って右手の部屋で食事をいただいたことがあります。
そんな話を、受け付けに居られた方にお話しし、館内を見学させていただきました。当時、大広間等に入った記憶が無い、というより、そんな部屋に通される機会さえありませんでした。当時、ここは、官庁や政治家の多い店で、なかなか普通の方は、入ることができない建物でした。
中広間の天井の杉は、一枚板です。ビックリです。こんな天然杉の板を見たことがありませんでした。伺うと、樹齢数百年から千年かもという一本天然杉を、のこぎりで手で引いて板にしたそうです。樹齢に関しては記録が無いので分からないということでした。明治の初期のようですが、すごいです。
2階の大広間の天井板は、樹齢数百年の根から1枚しか取れない板を、百枚以上集めて敷き詰めたという天井です。1枚の板は畳と同じ大きさだそうです。見上げると、1ブロックは四畳半のサイズです。
部屋の周りのガラスは、手造りガラス(手漉き硝子)なので、屈折がある独特のガラスです。
この建物は、以前の持ち主から市に寄付され、市が管理運営しているそうです。
天然杉の建造物は、壊すともう作れないので大切に保存して貰えると良いですね。現在は、天然杉の伐採は禁止されていて、植樹の杉のみが伐採を許されているそうです。天然杉と植樹杉では、年輪の幅が大きく異なるそうです。もちろん、天然の方が成長が遅いので目が細かくなるのです。
フラッと寄ってみて良かったデス。
中広間の一枚板天然杉の天井 |
大広間の天然杉の根の板の天井 |
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