2017年4月30日日曜日

弘前 桜(SAKURA)

弘前の桜は初めてです。
というより、生まれて初めて桜を見るために、その地に赴きました。
毎年春には、周りに桜が咲いていますした。わざわざ桜を見るために出かけるということがありませんでした。60年近く生きてきましたが、初めて桜を見るために出かけるという試みでした。初めての桜見物は、たくさんの感動でした。

これまで、秋田に住んでいた時には、仕事で角館にいく際に、枝垂れ桜の下を通りながら仕事をしていました。東京に住んでいた際には、やはり仕事で上野公園や不忍池あたりを歩くので、周りで咲いている桜の下を歩いていました。春には桜があるというのが普通の環境であったので、桜を見るためにどこかへ行くということが無かったのだと思います。札幌に戻り、北海道神宮の近くに家があるので連休には桜が咲いています。神宮の道は、ジムに通うためなので、桜を見るためにそこ行くわけではありません。加えて、お酒を飲まない私は、花見で桜とお酒という風習がないので、益々桜とは特別の関係がありませんでした。

今回の弘前への訪問も仕事でした。少し時間があるということで、折角来たのだから桜を見に行こうということになったのです。それでも桜を見るためにわざわざ出かける気にならないのが普段の私です。しかし弘前の桜は、NHKーTVのプロフェッショナルで二の丸の枝垂れ桜の復活劇を見た記憶がありました。機会があれば、その桜というより、復活させた方々の努力を見てみたいなと思っていました。これが今回の弘前城の桜を見るためにHOTELから出かけた本当の動機でした。

HOTELから歩くこと、15分くらいで弘前城に着きました。人が多いのが、最初の驚きでした。観光バスからたくさんの方が下りてきます。二つ目の驚きは、観光客の言葉が、中国語が多いことでした。明らかに日本語より中国語のほうが多いのです。最後の驚きは、桜の凄さに驚きました。

言葉で言い表せなほどの桜がそれぞれの表情で、私に迫ってきます。
昼に見る桜の「さくら色」の鮮やかさ。
夜にライトアップされた幻想の世界の桜。
満開の桜は全ての蕾が開いて花となり、その花は一つの花びらも落としていないのです。一本一本の桜の木の幹から伝わる迫力。
城の堀と桜のコラボレーション。
天守閣と桜と岩木山の景観。
どれも、圧倒されるものでした。

おかしな話ですが、還暦を前に初めて桜を見に出かけて、こんなに凄い桜が見られたのはラッキーだったのだと思います。
全く面識のない、ただすれ違った二人ずれの会話が耳に残ります。一方の方が、「弘前に住んで10年たつが、こんな桜を見たのは初めてです。」「あなたは、初めて来てこの桜を見られたのだからラッキーですよ。」と言われていました。この言葉は、そのまま見ず知らずの私にも届きました。本当にラッキーだなと思いました。

明治初期からこれだけの桜を植え、管理してきた弘前の方々の努力がなしえた景観でした。自宅に戻り、家族に、「弘前の桜は一度は見ておいたほうが良い。」といいました。これは、素直な感想でした。



2017年4月29日土曜日

食べ歩き(100) アルポルト 弘前市

記念??すべき、食べ歩き100回記念は、弘前市のアルポルト (ALPORTO)です。Webでのアルポルトのジャンルは、「西洋各国料理」となっています。西洋各国料理という表現が、実はピッタリのお店でした。美味しい西洋料理を提供しますという表現に間違いはありませんでした。

弘前市は、お菓子屋さんと喫茶店が多い街です。また、フレンチ、イタリアンなどのレストランもたくさんあります。そんな街に、アルポルトはあります。以前に弘前に住んでいた友人に、「弘前で訪れるべきお店はどこ?」と聞くと、すかさず「アルポルト」と返ってきました。他の有名店や、食べログ上位店を聞いても、「是非、アルポルト」とその友人は答えていたのを思い出します。そんなアルポルトに、やっと伺うことができました。


アルポルト情報は友人からのイタリアンでおすすめというだけです。予約を入れた際にも、「コーストなどはないので、来店されてからアラカルトでどうぞ」ということでした。よって、何が良いのかはWeb情報のみです。アルポルトのフェースブックでは、パエリアの紹介があります。スペインなのかな?イタリアンなのかな?と明確に区別しないほうが良いのかもしれません。

来店して、メニューを眺め、何を頼んでよいのかわからないので、お店の方に伺いました。「何が、最もおすすめですか?」と。すると、「パエリアです」と即答でした。「それでは、最後にパエリアをいただくとして、他には何か?」と尋ねると、「今日のおすすめはこちらです。」と「本日のおすすめメニュー」をいただきました。たくさんあるお肉料理から、「チキンのカチャトーラ」をお願いしました。

この何気に頼んだ「チキンのカチャトーラ」は大変美味しかったです。大正解のチョイスでした。他にモット正解のオーダーがあったのかもしれませんが、他はわかりませんのでこれで良しとしましょう。

記念すべき100回記念は、このカチャトーラとお店のお勧めパエリアと、とても美味しい西洋料理を提供してくださるアルポルトで良かったと思いました。大変リーズナブルですが、一つ一つの料理が美味しくて、真面目に料理を提供してくださる姿勢が感じられる大変良いお店でした。友人がお勧め店と紹介してくれたアルポルトを、今度は、私が皆さんにお勧めしたいと思います。決して高級店ではありませんが、弘前に行ったら西洋各国料理アルポルト??です。




チキンのカチャトーラ
パエリア

2017年4月28日金曜日

食べ歩き(99) フランス食堂 シェ・モア 弘前市

フランス食堂 シェ・モアは1987年開業の弘前市のフレンチの町中食堂的な立ち位置で、リーズナブルな価格でフレンチを提供しているお店です。地元食材を使用した創作フレンチです。ランチもやってます。



今日は、ディナーで訪問。メニューはシェフのお任せです。地元食材を用いて、メインは和牛ヒレステーキのコースです。また、リンゴフルコースもあります。こちらは、リンゴを用いた料理が並びます。どちらのコースも5千円/人のコースで、大変ありがたい価格設定です。気軽に尋ねられるお店です。


今日は、最後のデザートをリンゴのものに変えていただき、弘前のリンゴも少しだけ堪能できるようにお願いしました。

店内は、テーブル席がたくさんあります。若いカップルが1組。年配のカップルが2組。ご家族6名が1組です。ワイワイと、少しにぎやかなところが、大変家庭的で良いです。
ボリュームは多くはありませんが、女性には十分かなと思います。
大変美味しい家庭創作フレンチです。




生ハムとクリームチーズのブリュレ
フォアグラのブリュレ
サツマイモのポタージュ
ソイとホタテのブリュレクリームとトマトのソース
リンゴのカスタードクリームグラタンン

2017年4月13日木曜日

食べ歩き(98) わのしょく二階 仙台市

わのしょく二階」という仙台市の和食屋さん。

震災前に会社に退社を申し出て独立を計画したのだそうですが、震災があり、独立が困難な状況に。しかし、今更会社に戻れないとお店を出すことに。店舗を探すがなかなか良い場所が見つからない。できれば一階で店を出したかったけど、無いので二階となる現在の場所を確保、こうなったら、店の名も「二階」にと言ういきさつで、この店名は「二階」になったそうです。震災は色々なところで影響しています。

初めてうかがった「二階」ですが、大変良いお店でした。一品一品はしっかりとした内容で、材料を含めて厳選しています。刺身も久々に美味しい刺身でした。せり鍋は、仙台でいただいたせり鍋中でNo.1です。セリは、実は4月から5月のセリが美味しいのだそうです。太くなるので、硬くなり美味しさも低下するのだろうと思っていましたが、目から鱗でした。「二階」のせり鍋のセリは、三浦さんという方の無農薬栽培のセリです。また、出汁は、蔵王で飼育されているバルバリー種鴨ガラから出汁をひいているそうです。大変おいしい出汁がとれています。この出汁だけでも、お勧めです。

アスパラガスの天ぷらも、山形産の太いアスパラの天ぷらで、北海道のアスパラと同じように美味しいアスパラガスでした。

お客さんには、女性の方も多いようです。おしゃれで隠れ家的な和食屋さんです。メニューは多くはありませんが、厳選した仕入れをしていると思います。
本日は、定額のコースでしたが、一品料理も試してみたいお店でした。




2017年4月6日木曜日

十印 和菓子店 山形県 米沢

十印は、米沢の町中から少し外れたところの、羽前小松にあるお菓子屋さんです。
地元で知らない方はいないのだと思いますが、旧米沢藩出身ではない私にとっては、ある時期までは、全く知らないお菓子屋さんでした。この店の存在を知ってからは、一度は行ってみたいと思っていたお菓子屋さんです。

元々は、米沢藩の塩問屋で、米沢藩の経済は十印で分かると言われるほどの米沢藩と密着した問屋さんだったようです。直江兼続や上杉家が米沢を治めた初代藩主の上杉景勝の頃には、既に塩問屋だったようです。現在は、18代で、明治になり始めた和菓子屋さんとしては4代目となるそうです。18代は、お元気で、19代もお店をやられています。大変親切な方でした。

十印は、火坂雅志氏の著書の羊羹合戦という本で知りました。
この本の後書きで、火坂氏が十印の塩羊羹を紹介しています。この中には、今は店を閉めた東京の羊羹で有名だった和菓子屋さんも紹介されています。

羽前小松にうかがって、十印の他に、もう一店舗有名なお菓子屋さんがあることが分かりました。錦屋というお店です。この店は、お菓子屋さんとしては十印より古く、230年も前から和菓子屋さんだそうです。錦屋さんも、混ぜ物や添加物は使用せず、安全で美味しいお菓子を作られています。小倉羊羹は献上品であったようです。十印、錦屋共に、小豆あんには相当力を入れて作られています。その製法は両店のHPにあります。小豆あんが大好きなので、この両店への訪問を楽しみにしていました。

十印と錦屋の「どらやき」で食べ比べてみました。どちらも美味しいどら焼きでした。これまでいただいた「どらやき」で、日本橋のうさぎの「どらやき」が美味しいと思っていましたが、この両店の「どらやき」は、うさぎやの「どらやき」と同様に美味しいものでした。「どらやき」の小豆餡は、十印のそれがうさぎやより美味しいと感じました。回りの皮は、錦屋のそれのほうが美味しい。十印の小豆あんに、錦屋の皮で包むと、うさぎやの「どらやき」より美味しいのでは??!!!と思いました。これも、一つの小さな町で、切磋琢磨してきた両店だからこそなのだろうなと、その努力に脱帽です。この町の方は、幸せです。こんなおいしいお菓子店が二店舗あり、いつでもいただけるのですから。

両店ともに、「どらやき」以外のお菓子も美味しいお菓子でした。奇をてらったようなお菓子はありませんが、しっかりと作られています。

十印塩羊羹と錦屋献上小倉羊羹は、まだ開けていません。羊羹も熟成させると良いと言われる方も多く、少し置いて落ち着いた頃にいただいてみようと思っています。