2018年2月2日金曜日

食べ歩き(117) 福よし 気仙沼

昨年の10月以来の「福よし」訪問です。
今回も、席の予約と同時に吉次焼を予約しての訪問です。
18時に店に着くと、まだお客さんはおらず私達が一番乗りでした。店に入ると、親方がカウンター越しの調理場に陣取っています。挨拶すると、「好きなところで良いよ。」と言われたので、囲炉裏端も考えましたが、親方の前が特等席だと思うので、カウンタ―に席を確保しました。親方は、「あれ、昨年秋に・・・。」と言われたので、「10月に伺いました。」と伝え着座です。

私達は、「吉次は、ありますか?予約しておいたのですが?」で会話が再開です。
親方「はい、あるよ。」
私達「ありがとうございます。昨年の吉次とその後のスープが忘れられなくて。」
親方「それはどうも。」「でも、吉次は本当に手に入りにくくなってきて、本当に大変だ。」「宮城沖、岩手沖で捕れず。北海道のオホーツクでも少なく、釧路から広尾でも捕れなくなってきている。」「漁をする人が減っているのもあるけど・・・。」「上がっても、型が悪くて出せない。」「北海道ではどうなの?」
私達「吉次は、高すぎです。」「物も少ないのもあるかもしれませんが、以前より北海道では高級魚で特別高価でした。今はもっと高くて。」「それと、焼きもいろいろで。」
親方「北海道で食べればよいのに?」
私達「親方の吉次焼は特別ですから。それと、スープも。」
こんな冒頭の会話がありました。その後のお客さんには吉次はもうないという断りをしていました。予約だけで一杯なんだと思います。そこまで、漁が無いのですね。
三陸から北海道沖まで、魚の分布が変わっているので、今後の漁が心配です。吉次だけでなく、鰹、秋刀魚、イカ、鰯と漁獲量が極端に変わってます。

もろきゅうとお刺身はお任せで少しだけおねがいしました。
すると親方「牡蠣があるけど、食べるかい?」
私達「はい、前回は串焼きでいただいたので、ほかの調理がいいですが、牡蠣となると牡蠣フライですかね?」
親方「牡蠣フライは人気だよ。」
私達「そうですね、串焼きは同じになるのでフライで・・。」と言い終わる前に、
親方「みそ焼きにするか?」
私達は、メニューを見たのですが、牡蠣のみそ焼きはありません。メニュー外での提案でした。そこで、「はい、味噌焼きにしてください。」とお願いしました。
私達「それと、どうしても一度食べてみたいのが玉子焼きなんですが?」
これで、だいたい良いところ??でしょうか。

お通しは、メカブ酢です。これが、厚いけど柔らかいメカブで、本当においしいメカブです。この時期が良いそうで、この後段々と硬くなるとのことでした。実は、私自身は自宅で夕食を採るときには、必ずメカブとモズクがあります。でも、こんな美味しいメカブではありません。

お刺身は、鮪、平目、エンガワ、メカジキ、モウカの星とタラ白子のポン酢でした。タラ白子は旬の時期です。メカジキが大トロのように脂がのり大変おいしかったです。メカジキは脂がのりすぎると、反対に美味しくなくなるそうですが丁度良い時期だそうです。

牡蠣味噌きは、牡蠣、ねぎ、味噌、酒だけで目の前で焼けていきます。軽く焼けてくると牡蠣から水分が出てくるのでこの段階から少しずつ「焼き」から「煮」に変わります。2分くらいで上下を入れかえてまた2分くらいで火を止めます。生で無くなったところで火を止めていただきます。みそ焼きというと、青森のホタテのみそ焼きが有名ですが、あれは味噌が強くで塩気が多いのが気になりますが、これは味噌が少なめなのでホタテみそ焼きのような塩味ではありませんでした。ホタテより牡蠣の方が水分を出すので、こちらの方がみそ焼きに合います。これは、大変良い牡蠣の食べ方です。牡蠣を貝のまま直火で焼いたものは、火が通りすぎて、硬くなりやすいです。その心配がなく、クリーミーでプリッとしているが生ではないという状態の牡蠣は美味でした。かつ、味噌とネギに牡蠣が良く合います。こんなに合うのかと思うくらいグットコラボです。超お薦めの牡蠣調理法です。

牡蠣焼きを食べている最中に親方が、
「その残ったスープにご飯を入れて雑炊にしても美味しいよ。」
私達「是非おねがいします。
親方「普段はやらないけど、今日は客少ないから、吉次の後で作ろう。」

いよいよ吉次焼が目の前へ。
大きい吉次で、かつ、美味しかったです。
スープは、残った骨にお湯と醤油少々を入れるだけですが、やはり美味です。吉次の旨味と炭の香りに、追加するネギの香りが美味しさの基です。


最期に、お約束の牡蠣みそ焼き後のスープで、雑炊を親方が造ってくれました。ご飯、ネギ少々に海苔たくさんとワサビを追加した雑炊も美味しかったです。牡蠣みそ焼きは2度楽しめるので、お得感いっぱいです。

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