2018年2月28日水曜日

食べ歩き(126) 鳥勝牛肉店 米沢市

地元の方に愛されている、米沢牛が安くかつ美味しくいただける鳥勝牛肉店。知り合いの方に紹介いただいてから1年になりますが、日程が合わず、また、数名での予約でないと受けないので行けずにいました。今回やっと予約が取れました。

普段から地元の方々で混んでいて、米沢牛を格安でいただけるのです。知り合いの話によると、「この値段で米沢牛を提供するところはない。」とのことです。米沢牛はブランド牛の中でも老舗の一つですので、本当に高級です。米沢市内にたくさんある牛肉店では、安く出しているといっても、普通の和牛と比較すると高いと感じてしまいます。鳥勝はたくさんある米沢市内の牛肉店ですが、地元の方を対象にしていて、可能な限り安く提供してくれるそうです。店頭販売の価格も少しだけお安い値段設定になっているように感じます。

鳥勝牛肉店さんの2階はしゃぶしゃぶとすき焼きが中心の店です。本日お願いしていたメニューは、米沢牛のしゃぶしゃぶです。悩んだ末にしゃぶしゃぶでお願いしています。米沢牛本来の味をいただくために、すき焼きを諦めました。お値段は一人4千円のコースです。お通しが3品つき、野菜、豆腐と米沢牛のロース霜降りがつきます。〆にはウドンが付くそうです。米沢牛は1人前で約150gの設定だそうです。

米沢牛入場です。
霜降りが半端ではありません。サーッとお湯につけて、少しピンク色でいただきました。言葉なしです。6枚をあっという間に食べてしまい、少しだけお肉追加です。
最期の〆のウドンと同時に、スープもいただきました。
一人4000円+追加2000円で大満足の米沢牛しゃぶしゃぶでした。

本日のしゃぶしゃぶは、全てロースを用意していて、すき焼きはそれだと脂身が多すぎるので肩を半分加えたそうです。毎日違うとの前提で、教えていただきました。当日の肉の状態を見て、それぞれ使用する米沢牛をアレンジしているみたいです。


本日の熱量 約1,364kcal

食べ歩き(125) 小判寿司 磐城棚倉

和知慎吾さんという方に会ってみたくて、郡山から小一時間かかる磐城棚倉に伺いました。和知さんは、仙台の小判寿司で修行されていましたが、ご実家を守るということで、この地に戻られたそうです。

郡山から水郡線という水戸と郡山を結ぶ電車で1時間と少しかかりました。福島県から茨城県へ向かうので平野の中を電車が進みます。郡山を出ると、だんだんと寂しい社外の景色になります。この地にて20年寿司を進化させ、いろいろな食材を選ばれて取り寄せて、美味しい寿司を提供しているのですから改めて感心しました。

和知さんが集めている食材は、半端ではないようです。日本中の最も美味しいとされる食材を集めているようです。どうやって集めるのか?産地には赴くのか?そして、それらの食材をどんな仕事で提供するのか?たくさんの疑問と、知りたいという欲求のままの訪問です。

午後六時過ぎに磐城棚倉に到着しました。駅から1キロメートルということなので、ゆっくり歩いて店に向かいます。店の前には、可愛い招き猫がお出迎えしてくれました。暖簾をくぐり店内へ。すでに、5名の先客1グループが乾杯を終えて料理に箸を向わせています。
予約していた・・・。と名乗り一番奥の席に通されました。

始めの料理は、富山産のホタルイカの酢味噌和えとメカジキでした。ホタルイカと酢味噌のバランスが抜群です。メカジキは何もつけずにいただいてみました。美味しいです。

続いて蒸物が奥から出されます。奥様が奥で蒸された茶わん蒸しです。素敵な小椀を開けると磯の香が漂います。青海苔の香りで、春のようです。これには、サイマキエビとヒイラギ貝に何と言っても相馬産青のりが散りばめられています。サイマキエビと貝の旨味と大変優しい香りが楽しめます。

続いて、目の前の大きくて厚手の陶器のスクエアの皿に宮城産アイナメの刺身が二切れ。これも、何も付けずにいただきました。アイナメを刺身で食べないところもありますが、北海道や東北では普通にいただきますし、これが美味しいのです。アイナメは刺身におろすのが面倒です。柔らかいので手際が重要です。

次いで、ブランドの藍島鰆の腹の部分を絞めてから12日ほど寝かしています。鰆が最も脂がのるのは冬で今の時期です。かつ、藍島産で腹の部分を寝かしているとなれば脂ノリノリです。すこしだけ炙りましたと聞いた途端に口に運んでいました。気付いたら写真を撮り忘れています。実は、本日いくつかの料理や鮨で写真がありません。写真の前に気づかずに食してしまっていたという状況がありました。この鰆は美味でした。(笑い)

刺身の後は、ポワロネギと下北産の鮟肝の酢の物でした。ポワロネギは地元で応援している農家さんが作られているそうです。ポワロネギはリーキとも言われます。ポワロネギの音はフランス語とイタリア語から来ているようです。地中海沿岸原産の野菜で下仁田ネギに似ていて太くて白いところがしっかりしているのが特徴のネギです。これを少し煮て、そこに鮟肝が乗りポン酢で和えられています。大変甘いネギでした。ポン酢も癖が無く美味しいポン酢で、全ていただきました。

続いて刺身の第二弾です。北海道真つぶ貝と宮城産金華鯖です。
貝大好き人間なので、この真つぶに、いい具合に包丁が入れられていて美味しい貝でした。貝やイカなどは包丁の入れ具合で味が変わる言う方もおられるようです。私には、包丁による味の違いは分かりませんが、この貝を、包丁に沿って噛んでいただくとマツブの味をじっくり感じられる刺身でした。
相馬のズワイガニのジュレとみそ添えが涼しい椀で出され、次いで75度で4時間煮炊きした宮城産鮑と肝でした。この煮鮑は柔らかく絶品です。残りの肝は酢飯と一緒に即席リゾットにしてくださいます。
焼き物は、たら白子焼きを羅臼昆布に乗せてでした。羅臼昆布の旨味を得た白子の焼き物は美味しいです。羅臼昆布の使い方が上手です。昆布も全部いただいてしまいました。噛めば噛むほど旨味が出てきます。

ここで目の前の大きな陶器のお皿が、少し小さくて薄く黑を基調としたスクエアなお皿に変わりました。小判寿司さんで使用している皿は、俊窯という長崎の窯の作品だそうです。お寿司用に用意された皿は、親方が本鮪の赤に合うお皿をということで俊窯さんへお願いしたもので、最近届いたそうです。大変良い皿です。使ってみたくなるお皿です。

さて、お皿も変わりこれからがお寿司となります。お寿司は順に次のようでした。
  • 絞めてから4日の北九州産の甘鯛
  • 北海道産アオヤギ
  • 絞めてから10日の仙崎産本鮪の赤味
  • 煮蛤:きれいにまとめられた煮蛤です。
  • 茹でエビ:身はプリプリで味はしっかりした海老です、何という海老か伺うのを忘れてました。
  • 江戸前(東京湾)小鰭:江戸前と最初に言われて、東京湾産?というところに行きつくのに、少し間がありました。そうです、江戸前のコハダです。〆てから3日のコハダは、仕事が活きた噛めば噛むほど旨味を感じるものでした。コハダは旨いです。
  • 仙崎産本鮪トロ:トロが融けます。融点低いです。
  • 虎河豚白子:なんと幸せなことでしょうか?! 美味しいの前にありがたいという食材ですね!?!
  • 昆布森馬糞海胆:この時期の馬糞ウニは昆布森以外に考えられませんでしたが、やはり昆布森産だそうです。馬糞の特徴の濃い味のウニでした。
  • 対馬産穴子(黄金穴子)を塩と煮きり:対馬さん穴子の最も脂がのるのがこの時期ですので、その通りの脂がのり口の中で溶けるようでした。
  • カスゴ (春子 鯛の子供 ):春子と言うだけあった、この時期にはとても良い食材です。鯛でなくカスゴはグッドでした。
  • 玉子焼きはすり身とだし巻きの二種
  • かんぴょう巻き:かんぴょうが旨すぎです。こんなかんぴょう巻は初めてでした。

どれも美味しい寿司です。どれか一つを選ぶことが難しいくらいに、全ての鮨がその食材の良いところを引き出すようでした。

何と言っても、鮨米が抜群に美味しいです。和知さんご本人も、最も基礎となる鮨米には最大限の気配りであたっていると言われていました。その通りの鮨米で、それぞれの鮨ネタを活かす鮨米を用いて鮨を握っているを感じます。

ササニシキを毎日使用分だけ自家精米して用いているそうです。米を炊く水は最近変えたそうで、仁井田本家の仕込み水が、今迄以上に米に合うそうです。膨張率が異なるそうです。加えて、蒸らしも重要で新聞紙と毛布で完全に蒸らすことで逆アルデンテの米を炊き上げるそうです。この逆アルデンテという表現は言い得て妙ですが、そのままを表しているように思いました。和知さんの鮨米への拘りには程遠いですが、私もそばに拘り続けているので、気持ちは分かるような気がします。

再訪問必須の和知さんでした。和知ワールドですね?!!お客様も多く、大変忙しい中色々と教えていただきました。また、ゆっくり伺ってみます。
最期に、駅まで奥様が送って下さりました。感謝感謝です。

本日の熱量 約1,373kcal

2018年2月21日水曜日

食べ歩き(124) 萬み高橋 仙台市

仙台市の和食では常に上位の萬み高橋に伺いました。
ご紹介いただいたのは、Hirosegawa Salonです。Hirosegawa Salonの先生で登壇されており、その会には参加できなかったので店に伺ってみたいと思っていました。また、先日伺った、日本料理e.の親方も、高橋親方をリスペクトされていました。2か月前に電話予約で、おまかせでお願いしています。

店に到着すると、今日も一番乗りでした。、Hirosegawa Salonから「私が伺うことをご連絡しておきますね。」というありがたい連絡をいただいていました。店に入ると、親方の前の席へ通されました。ご挨拶して、しばらくお話してから料理開始です。

食材を活かした料理が提供されるという評判なので、大変楽しみにしていました。また、修行されたのが京都ですので、京料理のだしの使い方も楽しみです。京のだしを基本に東北の方に合うようにアレンジされてきたのだと思われます。

関東では最近昆布を用いるようになりましたが、江戸時代は昆布が入手できないがゆえに鰹でのだしの引き方が主流でした。今でこそ、昆布、鰹、鮪、あごなどの魚を用いただしを用いますが、その歴史は浅いです。昆布を最も用いるのは、富山県です。北前舟で北海道から昆布を積み、富山に荷下ろして、ここから京へ運ばれたわけです。よって、富山の昆布文化、京料理の昆布の使い方は、筋金入りです。

話しが江戸の食文化に飛びますが、江戸でのだしは鰹だけでした。その典型が、そば汁、天ぷら汁です。江戸文化に昆布は無いので鰹です。それも、本枯節を用いるようになるのは結構後年ですので、本枯節が入るまでは、よりエグミの多い節を用いていました。

今でも、そば汁は本枯れだけで良く、これに醤油を用いればバランが取れると言い張る方もおられます。もちろん、この説は間違いではないのです。何故なら、鰹だしにはイノシン酸を含み、醤油にはグルタミン酸を含みますので、これで十分バランスがあるという主張です。しかし、醤油のグルタミン酸含有量は少ないので、昆布を用いなければ、そのバランスは大きくイノシン酸に傾くわけです。

京料理のだしの旨さは、このバランスが抜群であることに由来するので、その点で醤油で十分という主張はお粗末かなと個人的には思います。実際に、現在の凄く人気のあるそば店のそば汁は、昆布、鰹とどんこまで用いて、グアニル酸も加えています。

高橋親方は、比較的シャイな方で、最初はお互いを探るように対応されます。ここを乗り越えると、ずーっとお話している方です。よって、常連さんとはお友達です。私は今日初めてうかがったのですが、最初はお客が私一人でしたので、最初から色々とお話しできて、大変ありがたかったです。色々なことを教えていただきました。料理のことやら、お弟子さんのこと、好きなお蕎麦屋さんのこと、店を出されて25年経つことなど。

料理はしっかり仕事をしたものを出されます。「鮪はここでは本鮪は使いません。」「水気が鮪の美味しさを損なうからね。」「大間の鮪は高いしね。」等々の謙遜を言われますが、「もっと美味しい鮪があるのよ!」というのが高橋親方の主張だと思います。昆布で〆て乾燥させ、丁度良いところで造りととして客に出すのです。「造り」です。決して刺身を出されているわけではないのです。

どういう意味かというと、お刺身とお造りの由来の一つによります。
即ち、「お造り」には、ただ切り身にしただけではなく、松皮造りや昆布締めなど、ひと手間かけて造ったという意味も込められているといわれています。
また、魚介類の切り身を生食する料理は、江戸時代に濃口醤油が大量生産され始めたことにともなって江戸を中心に発達します。武家社会では「切る」という文字は縁起が悪いとされ「お刺身」と呼ばれるようになりました。その後関東から全国へ広まりますが、京都では「刺す」という文字も縁起が悪いとされ「造り身」と呼ばれ「お造り」へと変化します。現在は、新鮮な切り身全般の呼称に「お刺身」を使用し、尾頭付きや船盛りのように飾られたのを「お造り」と呼ぶ傾向にあるようです。

話しを戻します。
高橋親方の鮪造りと鮃造りは醤油も山葵も必要ありません。そのままが一番美味しい造りでした。鮪造りを箸でいただいた後に山葵を少しいただく。鮪や鮃の旨味を味わい、山葵とのコラボは食した後の鮪や鮃の残り旨味と山葵の香味で味わうという贅沢な食べ方ができます。

鮃は、この造りで一度供され、最後の方でもう少し食べるか?と言いながら、鮃造りをオリーブオイルで和えてキャビアを添えて出してくれました。こちらはまた別の美味しさです。手を加えることで全く別の味を提供します。

柳かれいは、相馬港に水揚げされるヤナギムシガレイのことです。相馬は大震災で大きく傷つきましたが、やっと最近柳かれいが水揚げされ始めたそうです。風評被害をまともに受けている食材の一つです。もちろん、すべて検査済みで全く問題ないのですが人の心はなかなか元に戻らないようです。

この柳かれいは焼き物でいただきました。茨城沖から福島沖のヤナギムシガレイが一番美味しいといわれますが、本当に美味しいですね。骨は唐揚げでした。お客さんが唐揚げにすると喜びますが、煎餅まで焼いて出すと皆さん箸を止めるそうです。焼の方が美味しいはずなのですが? 理由をうかがうと、「骨煎餅=唐揚げ」という印象が強く、「焼き=骨煎餅」は受け入れない方が多いそうです。試しもしないみたいです。焼の方が美味しいと思われますが??? 多分、半分は食わず嫌いかもしれません??

その他に次の順でたくさん美味し料理をいただきました。
筍とワカメのお吸い物

鮪と鮃のお造りと鮃エンガワ刺身と鮃の煮こごり
造りは最高です
ヤナギムシガレイ(相馬港柳かれい)焼物 だいこんおろしとウルイ添え
相馬産柳カレイの骨の唐揚げ
真鴨のつくねの吸い物
鴨は11月が最も脂がのるそうですが、
これも十分脂がのり美味しい鴨のつくねの吸い物でした
鯨ベーコン
久しぶりにいただいた鯨ベーコン
今迄に無い美味しいベーコンです
ナメタカレイの煮物

牡蠣てんぷら
白魚酢の物
白魚は透明で甘みがあり美味しいです
昆布〆乾燥鮃オリーブオイル和えのキャビア添え

鯨尾の身の生姜焼き

食事:鯛茶漬け
香の物:菜の花の塩もみ

菓子:白花豆の練きり

本当においしい食事でした。また、訪問することを約束してご馳走様でした。
摂取熱量:1300kcal

食べ歩き(123)  志んぼ 札幌市

札幌の鰻 志んぼ
北海道は、海鮮が豊富なことと、川にウナギが住まないことが原因なのか?鰻文化がありません‼関東育ちの私にとって、札幌で暮らすにあたり数少ない残念なことです。勿論、全く店が無いと言うわけではありませんが、美味しい鰻を提供する店が少ないと思います。

そんななかで、「志んぼ」は大阪焼きの鰻屋として美味しいお店です。大阪焼きですので蒸しませんが、炭の遠赤外線でじっくり焼くので美味しい鰻を提供してます。琴似にあるので行く機会が少ないのですが、今日は、数名の仲間と伺いました。

元々は、新子焼(若鶏半身焼)のお店でした。この新子焼を、この店では店名の「志んぼ」から命名し「志んぼ焼き」としています。その後に、鰻も扱うようになり、今では鰻と志んぼ焼きのお店になったようです。志んぼ焼きは、事前予約が必須です。

「鰻重には向きがあるのよ」と教えていただいたのはこの店でした。頭の方が手前で、尾の方が遠いところに来るようにお客に出すものなのだそうです。その理由はうかがわなかったので、次回聞いてみようと思います。何か理由があると思われますので。

店内には、開催中の平昌オリンピックのスピードスケートの高木美帆選手の写真が飾ってあります。親方が元選手で、バックアップされてるそうです。

本日のお任せメニュー
お通し(冷奴)
志んぼ焼き
焼鳥
鰻白焼き
鰻重(肝吸と香の物)
ということで、結構な量でした。
摂取熱量:1518kcalです。


志んぼ焼

この向きだそうです

2018年2月14日水曜日

食べ歩き(121) 居酒屋 かい 札幌市

かい という居酒屋。
札幌の南一条西10丁目のビルの地下にある居酒屋です。

二人で切り盛りする小さな居酒屋ですが、家庭料理と美味しい魚とお酒がたくさんあるお店です。知り合いの方が入りびたりの店で、「札幌で酒をとことん飲む=かい」という図式が出来上がっています。お酒は一升瓶で提供され、そのうちに1本、2本と酒瓶が倒されていくまで飲む方々が集まる店です。

私はというと全くお酒は飲みませんのが、何故か、ノンベーの会には参加してます。なんだか不思議ですが、違和感なく一緒にワイワイやってるお店です。「かい」は安くて美味しい料理が出ます。家庭料理ですが、美味しいのです。今日は総勢5名という少人数での訪問でした。今日も、北海道の増毛のお酒の国稀が1本テーブルに置いてあります。

親方が定番の野菜サラダから出してくださいました。それとお通しです。
刺身は、鮪、イカに八角です。八角は北海道以外ではあまり食べられていませんが、この時期は、脂がのって大変おいしい刺身です。顔がグロテスクなのでダメな方も居るかもしれません。その後に牡蠣が続き、鍋が用意されました。鍋は、ラム鍋です。何度もここには来てますが、ラム鍋は初めてです。ラム肉のすき焼き風とでもいうようなものでした。これに、うどんも入りボリュームいっぱいです。しばらくして、我々の食を見極めて次の料理は、どんこ汁とジャガイモ千切り炒めが〆でした。その間に、一人5合は飲むので、一升瓶が倒れます。
毎回変わるサラダ
八角刺身
どんこ汁

月に1度はここに集まり、美味しい酒と家庭料理で過ごす時間は、なかなか楽しい時間です。これといってテーマの無い話しをしながら、だんだんと何を言っているのか分からなくなり、それでも寝ることなく店を出る2時間後には皆さんは出来上がっているという状況が毎月繰り返されています。

札幌の冬の夜は、外に出ると一気に冷えますが、飲んでる方にはそんなことはないのだと思います。しかし、不思議なのは夏場の札幌には飲んで倒れている人を見ますが、冬の札幌にはそんな方がいないのです。お酒を飲む方もしっかり状況判断しておられるのだと感心してます。
今日も、お開きで三々五々に分かれて、この後は好きなところに向かいます。

食べ歩き(122) すし紀文 仙台市

昨年の春以来の訪問です。
Jazzと小料理&お寿司と、大将とおかみさんの優しい話し声と、黒田寿弘画伯(大将)の水彩画が楽しめるお寿司やさんです。料理と寿司は美味しいし美的にも楽しめるお店です。午後6時に開始の親方お任せのみの寿司懐石です。元々は仙台の夜の激戦区である国分町で、有名なお寿司のお店ですが、今は親方の趣味の範囲で小さいですが大変良い料理とお寿司を提供くださいます。隠れ家的で席数が少ない店ですので予約が必須です。

今日も一番乗りで、まだ暖簾が出ていませんが外は寒いのでお店の中へ。当然誰も来ていないので、私は窓側の席に陣取りました。前回もこの席で落ち着く席です。窓の外には、定禅寺通りのけやき並木があり、その先にメディアパークのガラス越しの光が飛び込んできます。こんな贅沢な時間を、ゆっくり過ごすこと自体がご馳走です。今日の親方は、喉を傷めたということで、あのおしゃべりが聞けませんでした。よって寡黙な親方の寿司という珍しいすし紀文です。

6時前になると他のお客さんが来店です。お客さんは私の他に2組で総勢8名という詰めつめです。お隣には女性二人のお友達のお客さんとその先には5名の団体さんです。団体さんはその中心となるかたの話を皆が聞きいているという構図で、同じ職場のお偉いさんとその部下のような方たちです。この構図におけるTopは王様気分なのでしょうね!? 客観的に見ると、何とも面白い構図です。それも、このような世界から解放された今だから感じることなのかもしれません。

お隣のお二人は、大変気さくな方々で長年の友人で年に2回、必ずすし紀文で寿司をいただくのだそうです。親方もおかみさんもそのことをご存知でした。このお二人とお話していて気付いたのは、女性の仲良しは本当に仲良しです。お互いのことを何でも知っているというお話は、なるほどと思いました。二人が共有してきた時間と情報は相当な量なのです。このような関係が私にあるかというと無いです。全てを明らかに開示できる友人がいるかというと、開示しても良い人はいますがそれは許されていないなと気づきました。実際にそんなに長いこと一緒にいる友人は物理的にいないのが現状です。これは、私だけなのかな?と考え及びましたが、男性には、友と一緒に過ごしてきた時間に限りがあるのではないかと思います。友と、自己開示と、共有する情報と共有した時間と空間が、このお二人とお話していると凄いなと思いましたし、これらについて改めて考える時間を提供くださいました。最初から、一人の私を気遣ってくださり、話しかけていただきありがとうございました。次回二人が訪問するであろう日時を伺いました。そこに合わせてまた伺えると良いなと思います。

さて、今日のメニューですが、いつものメニューを中心に旬の食材を用いた料理とお寿司をいただきました。
  • 茶碗蒸し
  • 鯛かまの蒸し煮
  • あん肝
  • カキは生と蒸し
  • ウニムース
  • めひかり焼
ここから寿司です
  • 毛ガニのすし
  • 本鮪
  • カワハギ肝添え
  • 北寄貝
  • エビ
  • いか
  • 宮城産ウニ
  • 穴子
  • 炙りホタテ










2018年2月12日月曜日

菓子/和菓子:ROMA 森の香本舗 仙台市

仙台市の和菓子店「森の香本舗

昨年初めて伺いましたが、実はお目当てのお菓子は、この時購入できませんでした。その理由は、この時期は作っていないということでした。「2月になれば造り始めるので、そのころに問い合わせてください。」というお話でした。

この話を思い出し、2月初旬にお店に電話すると、「作ってます。」というお返事です。
その菓子が、❝ROMA❞という横文字の和菓子です。
クルミの葛寄せということです。このお店の売りだそうで、美味しいと伺っています。
クルミをペースト状にして葛を混ぜて固めたもののようです。見た目は、クルミ色の水ようかんのようです。

ROMAと前回訪問時にも購入した、どら焼きを予約して、お店に伺いました。
この時期のお勧めは、鶯餅とのことでこれを追加してお持ち帰りです。

ROMAは、想像ほどクルミが強くなく、ほどよくクルミを感じます。葛寄せにしていますが、形が崩れないような硬さにまとめているので、葛切りのようではなく、プルプルのプリンではなく、しっかりしたプリンのような硬さというより感触があります。
大変美味しい洋菓子のような和菓子です。値段は生菓子の値です。


追加でいただいた鶯餅は、粒あんを餅でくるんだ定番です。鶯餅=緑色のイメージ通りのお菓子ですが、餡が独特で、少し柔らかめに仕上げた餡を用いています。美味しい鶯餅でした。


ところで、ROMAの命名の由来をうかがいませんでした。次回の訪問時に聞いてみます。

2018年2月9日金曜日

食べ歩き(120) かつどんのかつどん家 仙台市

仙台でのカツ食べ歩き3店目は、「かつどんのかつどん家」と言うお店。店名が変わっているので覚えやすいのです。昨日のかつ清との比較もあり、翌日の訪問となりました。

この店を知ったのは、この先に和菓子屋さんの「森乃香本舗」があるからです。森乃香本舗へ行くときに、何度も前を通りますが、なかなか入れずにいました。黄色の看板で大きく店名が書いてあるのです。

中に入ると、メニューが大きな紙に書き出されています。カツ、ロースカツ、ヒレカツだけでなく、紫蘇巻、チーズ巻、牡蠣フライ、カボチャの串カツ、鶏カツなどたくさんの揚げ物メニューとそれらの定食、加えて丼物がラインアップしています。ご飯大盛はただで、お代わりは100円です。

店名が「かつどんの」ですので、カツ丼をお願いすることにして、丼ものにしないカツとの比較もしたいなと考えました。仙台カツ店巡りで最初に行った、「中華そばひさご」のボリューム満点のカツ丼との比較、昨日の「かつ清」のヒレカツとの比較もしてみたい。
ということで、色々と考え廻らしました。メニューに、ヒレカツ丼とミニヒレカツ丼、ヒレカツ単品とミニヒレカツ単品があります。そこで、お店の方へその違いを伺うと、塊の大きさが異なることと、総重量も異なることがわかりました。ヒレカツは単品も丼も240gにヒレ肉を使用、ミニは一つのヒレ肉の大きさが約半分で総重量160gとのことです。そこで、ヒレ丼とミニヒレ単品をお願いしました。

最初にミニヒレカツ単品です。一つのヒレカツは、88gで2個を半分に切って皿盛りされています。厚みはそれなりにあります。揚げたてのミニヒレカツはあっさりとした揚げで、大変食べやすいヒレカツです。昨日のかつ清のヒレカツの肉質と大きな差はありません。しかし、コストはだいぶ安いです。こちらのお店が使用する揚げ油は、サラダ油だそうです。

続いて、ヒレカツ丼です。一つのヒレカツは120gが2個で半分に切られてから煮てます。揚げている段階での肉量は120gですので大きなヒレカツです。肉質は、ミニに比べてこちらの方がよく分かります。美味しいヒレ肉をじっくり揚げてます。また、肉厚ですが柔らかいヒレです。そして、コストはお得感いっぱいです。ご飯は100gだけにおさえてもらいましたがこのボリュームです。

お客さんに学生も多いので、自然に肉は大きく、ご飯は大盛になってきたそうです。大変コスパの高いカツをいただくことができます。

カツ丼としては、ひさごのカツ丼は、作り置きカツを煮て出すこともあり、揚げたてではないカツを使用した丼になります。こちらのカツ丼は、揚げたてのカツを煮こむので、半分は揚げたてカツのカリット感と、煮込んで汁をすった柔らかい皮とのバランスも楽しめます。また、肉質はこちらの方が良いです。コストは、ひさごカツ丼900円、こちらがロースで950円、普通のカツ丼は700円です。普通のかつどんでも十分な量とのことですので、コスパが高いと思われます。

ヒレカツとして、かつ清と比べると、使用しているヒレ肉質はかつ清の方が少しだけ良いと思われます。価格とボリュームは、かつ清の上ひれカツが176gで1400円。こちらのヒレカツは240gで850円です。肉質の差は、価格差より無いと思われます。量も質もと言うことであれば、こちらでしょう。質のみを追求したいということであれば、すこしだけかつ清でしょうか。

あまり、食べログ等での紹介が多いわけではないのが不思議なお店でした。示されている評価より、提供されている肉質、揚げの技術、コスパを加味すると高い評価で良いのではないかと思われます。しかし、現実は評価が少しだけ低いのです。その理由として考えられる点は、かつ丼の味が少しだけ塩味が強いのと、出汁の効きが少ない点でしょうか。近年は、出汁重視で甘めの味が好まれるので、その点の工夫が足りていないのが原因ではないかと感じました。もう一点は、肉を少しだけ厚くして上ロース、上ヒレで良いものもあるのだよというPRかもしれないと感じました。

もう一点、仙台にはコスパが高いことで有名なとんかつ杉があります。以前に何度か伺っていますが忘れています。また、機会があれば比較してみたいと思います。